■サンタル語データベース化 |
■Santali Database |
■峰岸真琴 |
文字の生成と変容から、サンタル人の言語と文字観と、文化、社会の動態についての研究を行っています. |
ジャールカンド州の言語問題のうち、サンタル人の文字文化の動態研究を進めることを目標としています.そのための基礎的資料として、P.O.
Bodding (1868-1936) によるサンタル語辞典の電子化とオンライン利用のための研究を行います.サンタル人、ムンダ人ら、インド土着の民族社会には、ヨーロッパのキリスト教宣教師が関心を寄せ、布教とともに、現地の言語および固有文化の研究を行ってきました.その代表的なものが、P.
O. Bodding のSantal Dictionary ですが、これは単なる辞書ではなく、膨大な文化的記述の集大成ということができます.この辞書の記述にはローマ字が使われています.
本プロジェクトでは、これまで本研究所が進めてきた同辞典のデジタル化を完成することを目標としています.外来者による調査研究は、宣教師によるものであろうと、現代の研究者によるものであろうと、現地社会への成果還元を十分考慮したものでなければなりません.調査結果は、調査者の業績である前に、まず現地社会の財産であるべきです.本プロジェクトによる言語資源としての出版物および調査結果のデジタル化は、これまでのサンタル語およびサンタル文化の研究を集大成するだけでなく、その成果を現地社会へ還元することにより、発展する現地社会への文化的貢献を目指すものです. |
サンタル語とサンタル人について -- 民族動態と文字: 2000年11月:「ジャールカンド州」の成立: 言語政策としての無文字社会から文字社会への変化の動態研究: 世界のどの地域においても、ある民族が独立を約束され、新たな文字文化を形成してゆく過程をリアルタイムで研究できる機会は極めて希であるといえます.本プロジェクトでは今後とも、ジャールカンド州の言語政策に関わる機関のひとつである、州都ラーンチーにあるラーンチー大学部族地域言語学科との共同研究を進めていく予定です.これまでのサンタル語に関する音韻、語彙、文法調査の結果をデジタル化した形で提供することが、同州の発展につながることが期待されます. |
■ オルチキ文字の開発研究へ: |
■ 2001年度の研究成果 |
■ 2002年度の研究経過 ・現在Bodding の辞典については校正(2校)が進行中です.試験的に以下のサイトで公開していますが、校正作業は継続中ですので、検索結果を利用する際は、本文との異同をご確認ください.
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P.O. Bodding's Santal Dictionary |
この研究に関連して、1998〜2000年度: COE 研究高度化推進経費「アジア・アフリカ言語文化に関する電子辞典の構築」の支援を受けました. |
最終更新日:2004/3/5 |
e-mail:mmine@aa.tufs.ac.jp |
・情報資源利用研究センター ・AA研 |