番号:036 年月日:ヒジュラ暦(1338)ラマダーン月22日:財務暦1336年6月10日(1920年6月10日) 劇場:シェフザーデバシュの新フェラフ劇場 劇団:イスタンブル都市劇団 演目:昼の部 ドォルト・チャハル :夜の部 嵐 構成:昼の部 3幕 :夜の部 3幕 解説:昼の部の演目は、フランスの喜劇作家トリスタン・ベルナール(Tristan Berna rd:1866-1947)の作品からアフメト・ヌーリー・ベイが戯曲化したもの。公演は午後 3時からで、女性だけに開放されていた。他方、夜の部は観客を制限しておらず、一 般向けに11時から上演された。夜の部の作品は、同じくフランス人作家のヘンリー・ ベルンシュタイン(Henry Bernstein:1876-1953)の作品からガーリブ・ベイが戯曲化 したもの。座席料は、以下のように等級が細分化され、値も1914年以前のそれと比べ てはるかに高くなっている。このことは、第一次世界大戦によって、イスタンブルの 物価も上昇したことを裏付けている。 見たこともないようなさじき席:700、600クルシュ 1等さじき席:500、400、300クルシュ バルコニーひじかけ椅子席:150、100クルシュ ひじかけ椅子席:100、75クルシュ 椅子席:50クルシュ 入場料:30クルシュ さらに、「10歳より小さな子供は、劇場への入場が認められません」と注意書きが記 されている。これらの記載は、一方では劇場の構造が複雑化して、座席の種類も増加 したことを物語り、他方では子供の劇場への入場が制限されるようになったこと、つ まりは文字どおり劇場の敷居がたかくなり、「近代的」になりつつあることを示して いる。 上の画像を拡大する。 下の画像を拡大する。 |
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