■ 南アジア諸言語の辞典編纂と正書法 |
■ Lexicography and Orthography of South Asian Languages (LOSAL) |
■ 町田 和彦(代表) |
南アジアの諸言語の大部分は、共通の起源 Brahmi 文字にさかのぼることのできるインド系文字で表記されています。しかしこれらの言語において正書法が確立しているとは必ずしもいえない面があります。このことは、言語学習やデータベースなどの作成の障害になっています。これまでの私たちの研究では、こうした南アジアの正書法に関する問題は、それらの言語が採用したインド系文字文字固有の構造をもとに考えると理解しやすいことがあります。つまりこの現象は、南アジアに分布する言語や語族の境を越えて文字の特質から説明するアプローチが可能だということです。 |
本プロジェクトの第一段階では歴史の中で生じた発音と文字との「ずれ」を分析・分類し、実際に使用されている例を基にデータを公開提供します。 第二段階では、この研究蓄積をもとに言語ごとの妥当な正書法を提案し、成果を出版が予定されている南アジア諸語の辞書に反映させる計画です。辞書は、紙の媒体以外にネットワーク環境で利用できる電子辞書両方を予定しています。 |
辞典編纂が進められた言語は、ヒンディー語(町田和彦)、チベット語(星泉)、カンナダ語(内田紀彦)、シンハラ語(野口忠司)、パンジャービー語(岡口典雄)の5言語です。 2016年9月現在、 これらの言語の内、 パンジャービー語、 シンハラ語、 ヒンディー語、 カンナダ語 の辞典編纂の成果は、2015年から2016年にかけて三省堂から出版されました。 なお電子辞典のサービスは現在終了しました。 |
南アジア言語リソースセンター(シカゴ大学) 辞書を含む南アジア諸語のさまざまな情報資源を構築しつつあります。 |
(URL: http://salrc.uchicago.edu/about.html) |
南アジア電子図書館(シカゴ大学) |
(URL: http://dsal.uchicago.edu/) |
最終更新日:2016年9月 |
e-mail:kmach@aa.tufs.ac.jp |
・情報資源利用研究センター ・AA研 |