●モンゴル語実施要領 |
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+ 研修言語及び研修生
モンゴル語は,モンゴル国をはじめとし,中国内モンゴル自治区,遼寧省,黒竜江省,青海省,新疆ウィグル自治区などの広い地域に分布する言語です。また,ロシア連邦ブリヤート共和国で話されているブリヤート語,カルムイク共和国で話されているカルムイク語も広い意味でモンゴル語系に含まれる言語です。
今回の研修では,主にモンゴル国内で話されているハルハ・モンゴル語(狭義のモンゴル語)を対象にします。ハルハ・モンゴル語はモンゴル国の公用語であるだけでなく,南に隣接する内モンゴル自治区のモンゴル人,北に隣接するブリヤート人にも支障なく通じるモンゴル語系の中では最も影響力のある言語です。
授業では,モンゴルの文字,簡単な文法から始め,日常会話で使われる表現を重点的に学んでいく予定です。
モンゴル語の文法は日本語と類似点が多いため,日本人にとっては学びやすく,単語さえたくさん覚えておけば,話すレベルには容易に達することができます。1ヶ月の研修期間は,モンゴル人講師3人が発音を一から丁寧に教え,学習者と一対一で会話することに重点をおきます。その結果,研修終了時には,仕事や旅行で現地に赴く際に,辞書を片手にモンゴル人と会話ができる程度の基本的な会話力が身につき,モンゴル語で書かれた簡単な新聞記事などが理解できるようになっていることを目指します。
研修期間中には,また,モンゴルの遊牧生活,伝統相撲,民族音楽などについての文化講演を予定しています。民族音楽についての講演では,実際に馬頭琴演奏家を招き,馬頭琴の美しい調べを披露してもらいます。
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+ 研修期間及び研修時間
2008年8月4日(月)〜 2008年9月5日(金) 125時間 午前10時00分 〜 午後4時30分 (土曜日・日曜日は休講)
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+ 受 講 料 75,000円 (教材費込み)
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+ 担当講師
呉人 徳司(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 准教授)
富川 力道(和光大学 非常勤講師)
デルゲルマー フンビシ(国際モンゴル学院 学院長)
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+ 研修会場
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1)
8月11日〜8月13日の3日間は、別の会場で実施予定(会場未定)
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●フランス語圏アフリカ手話実施要領 |
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+ 研修言語及び研修生
「フランス語圏アフリカ手話」は,西・中部アフリカのフランス語圏の国ぐにのろう者たちの間で広く話されている手話言語です。
西・中部アフリカでは,1950年代からろう教育事業を通じてアメリカ手話が伝播し始めましたが,それはやがて各地で変容し,英語圏諸国ではガーナ手話やナイジェリア手話を生みました。一方,1970年代からろう教育が普及し始めたフランス語圏諸国では,アメリカ手話に音声フランス語の特徴が加わった新しい手話言語が生まれ,ろう者たちによる教育事業の中で普及し,今日ではこの広い地域のろう者たちの間で日常的に用いられています。本研修で取り上げる「フランス語圏アフリカ手話」とは,このアメリカ手話と音声フランス語の言語接触の中で成立した,アフリカ生まれの比較的新しい手話言語です。
このような経緯から,フランス語圏アフリカ手話は,アメリカ手話との間に多くの共通語彙をもっています。一方で,フランス語の口型(口の形や動き),つづり,語順を取り入れるなど,アメリカ手話には見られない特徴もさまざまにそなえています。また,食文化関連の語彙など,アフリカ固有の手話単語が数多く含まれていることも特徴のひとつです。
この研修では,カメルーン(フランス語圏)からろう者の講師を招いてフランス語圏アフリカ手話の基礎を学ぶとともに,アフリカのろう者の文化と歴史についての理解を深めます。授業では,この研修のために編集されたテキストを用います。また,自習用教材として,2007年にカメルーン(フランス語圏)現地で撮影された映像データに基づくDVD(手話単語集/基本例文集/会話集)を用意します。
授業の解説では日本語および日本手話を用いますので,耳が聞こえる方も聞こえない方も応募していただけます。特定の言語の学習経験は問いませんが,以下の二点に留意の上,応募してください。
(1) フランス語との関わりが深い手話言語であることから,授業の中でフランス語の書きことばを用いることがあります。これまでフランス語の学習経験がない方も参加できるように配慮しますが,受講者にはフランス語の簡単な読み書きをあわせて学んでいただくことになります。
(2) 手話をまったく学んだことがない方は,手話言語とろう者の文化に関する概説的な本を読むなど,各自で事前学習をしておくことをお勧めします。
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+ 研修期間及び研修時間
2008年8月4日(月)〜 2008年9月5日(金) 100時間 午前9時50分 〜 午後3時10分 (土曜日・日曜日は休講)
(金曜日のみ 午前10時50分〜午後4時10分)
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+ 受 講 料 60,000円 (教材費込み)
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+ 担当講師
亀井 伸孝(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 非常勤研究員)
エブナ・エトゥンディ・アンリ(カメルーンろう者キリスト教協会 会長)
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+ 研修会場
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1)
8月11日〜8月13日の3日間は、別の会場で実施予定(会場未定)
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●トゥヴァ語実施要領 |
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+ 研修言語及び研修生
トゥヴァ語は,ロシア連邦の南シベリアに位置するトゥヴァ共和国を中心に,モンゴル国や中国西北部にまたがって暮らすトゥヴァ人によって話されているトルコ系言語(チュルク語)です。他のチュルク語同様,文法構造は基本的に日本語と同じく,主語−目的語−述語の順に「てにをは」に当たる格語尾を用いながら,動詞を活用させて文を構成するという膠着型の言語で,日本人には比較的なじみやすい言語と言えます。
トゥヴァ人は,ロシア連邦内では24万8000人,そのうちトゥヴァ共和国には23万5800人(95%)が暮らしており(2002年),ロシア連邦内におけるトゥヴァ人の民族語保有率は98.5%と高く,諸民族の中でも際立っています。ロシア連邦以外では,モンゴル国に約2万5000人,中国新疆ウイグル自治区の阿勒泰(アルタイ)地区に約3000人のトゥヴァ人が暮らしています。古来より,山では狩猟を行い,ステップではウマやヒツジ,ヤギ,ウシ,東北部ではトナカイ,南部沙漠地帯ではラクダ,西部山岳地ではヤクを飼育し,天幕に住むという遊牧生活を営んできました。チベット仏教を信仰している他,民族音楽では特に喉歌(ホーメイ)が世界的に有名です。
さて,この度の研修では,トゥヴァ語の文字(ロシア文字)と発音からはじめ,基本的な文法を学習しながら,反復練習を繰り返し,最終的には,日常的な会話表現が自ら口を突いて発信できるレベルに到達することを主眼に置きます。授業には,トゥヴァ人の先生に毎回に入ってもらうので,ネイティヴスピーカーに受講生が直接指導してもらう等,本研修ならではの,読み,聞き,書き,話すといった能力が総合的に伸ばせるよう,授業構成の工夫や,多角的なトゥヴァ語の学習が可能となる内容豊かなテキスト作りに努めてゆきたいと考えています。
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+ 研修期間及び研修時間
2008年8月4日(月)〜 2008年9月4日(木) 125時間 午前10時00分 〜 午後5時00分(最終日は午後4時まで)
(土曜日・日曜日、及び8月13日〜15日は休講)
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+ 受 講 料 75,000円 (教材費込み)
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+ 担当講師
高島 尚生(大阪大学外国語学部 非常勤講師)
藤家 洋昭(大阪大学世界言語研究センター 准教授)
中嶋 善輝(大阪大学世界言語研究センター 講師)
ダンバー オクサーナ ヴァシーリエヴナ(トゥヴァ国立トゥヴァ共和国政府人材育成・能力向上大学 副学長)
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+ 研修会場
大阪大学箕面キャンパス(〒565-0871大阪府箕面市粟生間谷東8-1-1) |
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●問合せ先 (総合窓口) |
東京外国語大学 研究協力課全国共同利用係
〒183-8534東京都府中市朝日町3-11-1
アジア・アフリカ言語文化研究所棟2階206室
TEL 042-330-5600,5603 (9:00-12:00,13:00-17:30)
FAX 042-330-5610
Email: kenkyu-zenkoku[at]tufs.ac.jp
※[at]を@に置き換えて下さい。 |