AA研トップ > スタッフ > 特任研究員・研究機関研究員 > 吉田 優貴
文字の大きさ : [大きく] [標準] [小さく]

吉田 優貴

研究機関研究員,博士(社会学)

東京外国語大学
アジア・アフリカ言語文化研究所
〒183-8534 東京都府中市朝日町 3-11-1

Email: ytk[at]aa.tufs.ac.jp

個人ウェブサイト: http://karaaran.cloud-line.com/

研究テーマ:身体群の共振,手話,ヴィジュアル・メソッド,ケニア


ケニアの聾者/聴者を事例とした身体群の共振のありようについて研究しています

ケニアの寄宿制初等聾学校で子供らが唐突におどりはじめたり,彼らの帰省先で聾の子供と聴者が楽しげにおどったりする様子を私は何度か目撃しました。音に頼らない聾の子供たちはいかにしておどるのか。これを探究していくうちに,私たちの日常的共在が例えば「使用言語が共通している」こと以上に,その場に居合わせた「身体群の共振」によって可能になっているのではないかと考えるようになりました。そして聾の子供らの「おどる」という営みを日常生活から切り離すのではなく,「身体の動き」に着目しつつ,聾の子供同士や聴者同士,また両者間の日常会話の展開の仕方などと比較検討する必要性を見いだしました。研究を進めるにあたって,現地で撮影したビデオデータに基づき,事例と議論に即したヴィジュアル・メソッドも考えてきました。身体の動きを分析する際,文字言語だけに頼ると事例提示の段階でつまずきます。だからといって全てヴィジュアル化すればよいという単純な話ではありません。文字情報とヴィジュアルな情報のバランスを考えながら,研究に取り組んでいます。

最近取り組んでいること:

調査地の人々の日常生活(炊事,掃除,洗濯,そのほか諸々の営み)における身体の動きと,おどったりスポーツをしたりするときの身体の動きを比較検討し,「なぜ(ケニアの)聾の子供は自在におどれるのか」という問いへの何らかの解答/アイデアを提示したいと思っています。領域横断が不可欠な研究テーマなので,他の分野の方々との共同研究として展開できればと願っています。


研究プロジェクト:




関連サイト:


特任研究員・研究機関研究員ページに戻る


Copyright © 2010 Research Institute for Languages and Cultures of Asia and Africa. All Rights Reserved.