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小山内 優子

研究機関研究員

東京外国語大学
アジア・アフリカ言語文化研究所
〒183-8534 東京都府中市朝日町 3-11-1

Email: yosanai[at]tufs.ac.jp

個人ウェブサイト:

研究テーマ:中期朝鮮語文法,朝鮮語史


中期朝鮮語の文法を中心に,朝鮮語史の研究をしています

中期朝鮮語とは,15世紀中葉から16世紀末までの朝鮮語のことで,ちょうどハングルが作られた直後,朝鮮語の全体像がようやく明らかになった時期です。朝鮮語は日本語とよく似ているといわれる言語ですが,その変化の過程も時に似ていて興味は尽きません。  例えば,わたしの研究テーマである形式名詞もその一つです。形式名詞とは,必ず連体節などの修飾を伴い,実質的な意味を持たない名詞のことで,ちょうど日本語の「こと,もの」などがそうです。日本語の形式名詞は「水を飲むことは体にいい」といった“名詞化”のような役割を果たすことがありますが,朝鮮語の形式名詞にも同様の現象が見られます。また,「学生はもっと勉強するものだ」のように,「もの」は義務や忠告を表すことがありますが,朝鮮語にもよく似た使われ方をする形式名詞があります。こうした形式名詞の用法が,朝鮮語の歴史の中でどのように変化してきたのかを研究しています。

最近取り組んでいること:

最近は,朝鮮王朝時代の日本語学習書を用いた日本語・朝鮮語史研究にも関心を持っています。朝鮮王朝時代,日本語の通訳官を養成するために様々な日本語学習書が作られました。言語類型論的に共通点を多く持つ日本語と朝鮮語の対訳資料である学習書は,日朝両言語の歴史的研究にとって貴重な資料です。日本語史と朝鮮語史の両方に通じていないと扱いが難しい資料ですが,これらを用いて日本語史・朝鮮語史,そして日朝対照言語学的研究をしたいと考えています。


研究プロジェクト:


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