特任研究員,博士(文学)
東京外国語大学
アジア・アフリカ言語文化研究所
〒183-8534 東京都府中市朝日町 3-11-1
(中東研究日本センター(Japan Center for Middle Eastern Studies, JaCMES)勤務)
Email: yohei.kondo[at]tufs.ac.jp
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研究テーマ:宗教学,イスラム学,イバード派
イバード派は,イスラム教の宗派としてよく知られるスンナ派やシーア派とは異なる出自を持つとされる,イスラム教の一宗派です。現在同派の信徒は,アラビア半島のオマーン,北アフリカのチュニジア,リビア,アルジェリア,また東アフリカ沿岸などに暮らしています。その信徒数は,現在全世界で十数億人と見積もられるイスラム教徒のうち,1%にも満たないほどわずかですが,同派に属する学者たちは,イスラム教の初期の時代から現在に至るまでに,様々な分野において活発な著述活動を続けてきました。私は,主として西暦8世紀から12世紀にかけて活動した人びとの著作物を利用して,神学的内容や法学的内容に関するイバード派思想の形成と展開を研究しています。一連の研究を通じて,当時のイバード派が有した,スンナ派やシーア派などの諸宗派と共通する,あるいは相違するイスラム教理解を明らかにしていきます。
西暦8世紀から12世紀にかけて活動した人びとの著作物を利用して,イバード派法学の形成と展開を,婚姻の成立や解消など,婚姻に関わる議論の法制史的考察から究明することに取り組んでいます。これまでは主として地中海以東で活動していたイバード派の著作物を扱っていましたが,最近は当該研究テーマに関係する,北アフリカのイバード派の学者による著作物も利用しています。
研究プロジェクト:
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