研究機関研究員
東京外国語大学
アジア・アフリカ言語文化研究所
〒183-8534 東京都府中市朝日町 3-11-1
Email: fukushima[at]aa.tufs.ac.jp
個人ウェブサイト: http://fieldnet.aacore.jp/wiki/利用者:福島康博
研究テーマ:イスラム金融論,マレーシアの社会経済
マレーシアで一番自動車が売れるは,いつの時期だと思いますか。日本ならばボーナスの時期なのでしょうが,マレーシアではラマダーン月の直前です。なぜなら,都市部で働いている人たちが断食開けのお祝いを田舎の実家で過ごすため,新車に乗って帰省したいからです。赤道直下のマレーシアには,日本のような四季がありません。そのため,どの季節にはどの商品がよく売れるといった季節変動という経済現象が,発生しにくい状況にあります。しかしながらよく観察してみると,イスラームが経済活動の一翼を担っているという側面が存在します。イスラーム金融,ハラール食品産業,アバーヤやヒジャーブなどいわゆるイスラーム服,メッカ巡礼や聖者廟参詣といったハラール・フレンドリー・トラベル,護符や数珠などイスラーム関連グッズの製造・販売など,イスラームと経済には切っても切れない関係があります。この関係性に,私は興味があります。
博士課程在学中は,マレーシアのイスラーム銀行を研究対象としていました。最近は「イスラーム金融」と「島嶼部東南アジアのイスラーム」という2つのパースペクティブから,インドネシアの事例に関心を抱いています。また,マレーシアに対してよりミクロにアプローチすべく,ペナン島の経済発展とイスラーム金融の立地展開,およびマレー=ムスリムの人口分布との関係を調査しています。
研究プロジェクト:
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