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村津 蘭

助教

東京外国語大学
アジア・アフリカ言語文化研究所
〒183-8534 東京都府中市朝日町 3-11-1

Email: muratsu_ran[at]aa.tufs.ac.jp

個人ウェブサイト:

研究テーマ:文化人類学,映像・マルチモーダル人類学,西アフリカの宗教


神や霊、妖術師など人ならざる者たちが揺らぎ現れる様を、さまざまな方法で探究し表しています

これまで私は西アフリカ・ベナンの宗教実践における経験を、文化人類学と映像・マルチモーダル人類学の枠組みで研究してきました。アフリカでは現在に至るまで、宗教は人々の生活を強く規定するものです。そうした中、研究で焦点を当てて来たのは、キリスト教の教会や在来信仰で強い存在感を持つ悪魔や妖術師といった霊的存在が、いかに人々の間に現れ関係を紡いでいるのかということです。こうした問いに、環境と身体間の相互作用の中で発生する感覚・情動に注目したアプローチをとることで、霊的存在が人々を捕え、人々がそれらに捕えられる過程を、言説が生成する未満の時点から捉えるようとしてきました。また、論文など従来の学問的な記述だけではなく、映像やインスタレーション、フィクションといった様々な手法を用いながら成果を公表することで、記述だけでは捉えきれないフィールドのあり様や知の形を探究しています。

最近取り組んでいることは?

現在、日本においてもフィールドにおいても、撮影・録音機器の小型化や進化、インターネットの普及などが人々の生活や思考に深く影響しています。フィールドワークを取り巻くこうした変化は、調査対象と成果発表の様式や媒体の変化だけではなく、それに伴う人類学者とフィールドの関係や、調査と執筆・成果発表を分けて行ってきた人類学的技法の変容を促すものだと考えています。こうした中、私は調査対象をSNSにおける呪術・治療コミュニティや、YouTubeにおける憑依の現れなどへと拡大すると同時に、Web制作による成果発表やそれと連動した協働的な調査を検討することで、新たなフィールドワークのあり方を模索したいと思っています。


研究プロジェクト:



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