国立民族学博物館所藏「中西コレクション」
B17
インドの伝統的暦(1)
デーヴァナーガリー文字サンスクリット語

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インドの伝統的太陰太陽暦であるパンチャーンガです。ほぼ春分の頃に相当するチャイトラ月から始まります。パンチャーンガ(直訳は「5つの部分」)の名は、インド占星術にとって重要な五つの要素である、日付、曜日、月が位置する星宿、吉凶を示すひと月を60に区分した単位、太陽と月との関係が示されているところからきています。使われている文字はデーヴァナーガリー文字です。言葉は、俗語的要素を含む疑似サンスクリット語と言えるでしょう。ヴィクラマ暦1888年、シャカ暦1753年という表記から西暦1831年のものであることがわかります。

(町田 和彦)