国立民族学博物館所藏「中西コレクション」
B08
パーリ語の仏教経典
クメール文字パーリ語

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この貝葉文書は、クメール文字のムール体(丸文字体)で書かれたパーリ語の経典です。

表紙に仏暦2324年(西暦1781年にあたる)と記されており、タイ語の古い表記があるので、タイで作られたものと思われます。

貝葉文書は、タイ語では「バイラーン」と呼ばれます。バイラーン(ラーンの葉)とは、葉の開いていない状態の若い椰子の葉を茹でて、束ねて火であぶって切りそろえたものです。椰子の種類は地域によってさまざまです。

バイラーンには鉄筆で傷をつけて字を書きます。「貝多羅葉」と呼ばれることがあります。

(峰岸 真琴)