■ダニエル・エルナンデス-サラサール(Daniel Hernandez-Salazar)
1956年グアテマラ市生まれ。現在グアテマラを代表する写真家のひとり。
グアテマラ内戦(1960-96)末期より、いわゆる秘密墓地(内戦中とりわけ80年代初頭、同国西部高原地帯に展開されたゲリラ掃討作戦の民間人犠牲者が遺棄された場所)の発掘調査にたびたび同行、遺骨遺品の記録撮影を手がける。その一環として同国カトリック教会・大司教区人権局が組織する「歴史的記憶の回復プロジェクト」(REMHI)およびその人権侵害調査報告(全4巻)の刊行に協力。REMHI統括責任者フアン・ヘラルディ司教が同報告書公表の2日後(1998年4月26日)に暗殺されたことから、報告書各巻の表紙を飾った彼の4点の作品は、和平後も続く政治的迫害と免罪の構造に対する告発・抗議活動の象徴となった。
主たる作品群に「武器を越えて」(武装解除を前にしたグアテマラの反政府ゲリラ戦闘員たちの肖像)、「民衆の楽士たち」(先住民文化に根差す音楽を伝える古老たちのポートレート)、「エロス+タナトス」(男性ヌードをモチーフとした死の表象)、「街をゆく天使の記憶」(REMHI表紙の天使像を用いた街頭インスタレーションの記録)などがある。
本人のサイト:
○スペイン語
http://www.geocities.com/SoHo/Studios/6656/dhsprimerapag.html
○英語
http://www.geocities.com/SoHo/Studios/6656/englishindex.htm
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