Top page of the Project MEIS at TUFS
 
教育セミナー
  1. ホーム
  2. 教育セミナー
  3. 2009年度報告
  4. 近藤 百世

2009(平成21)年度 教育セミナー報告

近藤 百世(東北大学大学院国際文化研究科国際地域文化論専攻)

 平成21年度の中東・イスラーム教育セミナーに参加し、4日間の中で様々な経験を通して多くを学んだ。そのどれもが有意義で刺激的な体験であった。

 まずは講師の先生方の講義の面白さである。どの先生も学会や研究会での発表とは異なり、研究内容をご自身の体験も交えながら、受講生の目線まで膝を折って親しみ易くお話ししてくださった。これらの講義はみな知的興味を満足させるような内容であっただけでなく、純粋な憧憬の念をも抱かせるようなものであった。講義後の質疑応答のコーナーでは、教員受講生問わずに活発に意見が飛び交い、設けられた時間はあっという間に過ぎていった。これは教育セミナーならではの貴重な経験であった。

 次に今年度のセミナーは例年に比べて受講生発表者の数が多く、様々な地域、ディシプリンの研究を聞く機会を得たことである。どの発表者も自身の研究に真摯に取り組んでいることが、そのプレゼンテーションを通してひしひしと伝わってきた。この体験は新しい知見を得ると共に、自身を見つめ直し、今後のモチベーションの持続にもつながり得る良い刺激となった。

 私自身も発表者の末席に加えさせていただいた。未熟な発表ではあったが、それに対し先生方から的確な指摘、アドバイス、示唆を賜り、また受講生の方からも色々なご意見をいただくことができた。これらのご意見のおかげで私は自分の研究に足りない点を具体的に認識することが出来た。

 また昼食や飲み会といった時間に得た参加者同士の交流の機会も貴重な時間だった。うちとけた雰囲気の中で、何人かの先生から思いがけず発表へのコメントや今後の研究へのアドバイスなどをいただくことができた。貴重な資料を貸していただいたり、研究上の悩みに対して真剣相談にのっていただいたりしたことは、他では得がたい貴重な経験であった。また同じようなディシプリン、考え方を持った受講生に巡り合い交流を持てたことも有り難い経験であった。これらの出来事は、今後の研究生活の大いなる励みとなるであろう。

 本セミナーのような機会は、単に教育の場を提供するだけでなく、研鑽の場、自省の場、交流の場をも提供する。今後もこのようなセミナーがますます活気を帯び、院生もしくは研究者を志す者にとっての最良の場を提供し続けて欲しいと望む。

 末筆ではありますが、この場をお借りして、この度このような機会を与えてくださった先生方、関係者各位、参加者の皆様に御礼申し上げたいと思います。この度はどうもありがとうございました。

back_to_Toppage
Copyright (C) 2005-2009 Tokyo University of Foreign Studies. All Rights Reserved.