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2008(平成20)年度 教育セミナー報告

生田 篤(九州大学大学院比較社会文化学府国際社会文化専攻修士課程)

 去年も本セミナーに参加させていただいたが、今年連続で参加したのは私一人であった。本来なら修士論文の中間発表をしたいところであったが、セミナーの時点ではこの文章を書いている現在と比べても論文の体裁を成していなかったため断念した。次は発表するものを持ってセミナーにくることを自分に言い聞かせたい。

 反省はさて置き、私のみが述べることのできる点として、二年連続で来たことの効果を述べていきたい。最初にセミナーにおいて去年と違う先生方の発表を聞くことができたのは有意義であった。例えば東京外国語大学の先生に関してのみ言及しても、去年は大塚先生や林先生、酒井先生のといった錚々たる先生方のお話を聞くことができた。それに加えて今年は飯塚先生や高松先生、西井先生がセミナーをなされた。いずれの先生方も去年のプログラムにおいてお話をされていなかったので、大変有難いことであった。

 二つ目には、私以外のセミナー参加者の方が殆ど初めてお会いする方で、また新たな交友関係や研究に関する情報を得ることができた。去年も言及したが、私と同じくパレスチナに関する研究を行っている方も何人か新たに知り合うことができた。話を伺っていると、例えば指導してもらっている教員に中東を専門とする人がいないといった悩みが案外私だけでなかったことに気付く。去年も言及したが、私にとって教育セミナーは中東やイスラーム(私の場合はムスリムと言ったほうが適切であるが)を研究対象とする人に出会うことのできる、日ごろは得がたい機会であった。この様な機会を後の研究に生かすことができれば幸いである。

 最後に、今回セミナーに来た経験が九州にて現代の中東やイスラーム(ムスリム)の問題について研究をするという私自身のあり方を再考する機会になった。これは私自身の個人的な問題であった。ここ数年現代中東・イスラームへの研究をするにあたって、九州に居続けていいのかと疑問視されることへのジレンマが少なからずあった。今回のセミナーにおいて中東・イスラームに関連するというテーマの中で多様な研究者の方が集まっていた。この事は、私にとって一つの開き直りをさせるいい機会であった。自分は九州で頑張らなければならないし、そこでこそやるべきものもあると考えるにいたった。具体的なことをここでは言及しないが、その成果や経過を次に参加するセミナーで示していきたい。

 末筆ながら、今回のセミナーを運営してくださった先生方・スタッフの皆様に厚くお礼申しあげます。

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