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2010(平成22)年度 研究セミナー報告

松山 洋平(東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程)

 今回、本セミナーに参加させていただき良かった点として、主に次の三点を挙げることができます。

 第一は、一時間という比較的長時間の発表の機会を持つことができたことです。一時間の発表のために準備をする作業は、執筆予定の自身の博士論文の構想について、改めて熟考するための良い契機となりました。

 第二は、発表後に、同じく一時間の質疑応答の時間が設けられていたことです。多分野にわたるイスラーム研究の先生方から集中的にコメントを頂ける時間は、博士課程の学生にとっては、普段参加する学会発表や研究会でも経験できない非常に貴重なものでした。先生方から頂いた御批判・コメントの真の成果は、これから博士論文を執筆する二年間にわたって、徐々に噛みしめることになるだろうと思います。また、他の受講生の方の発表に対してなされる先生方の御指摘を拝聴することも、「目の付けかた」を勉強する大変良い機会となりました。

 第三は、自分の専門分野と関連性の少ない他分野の研究をされている学生の方々の発表を聞く機会が持てたことです。学会の年次大会等では、どうしても自分が興味のある分野の方の発表ばかりに参加する傾向があります。しかし、セミナーというかたちで全日程参加することで、日頃聞いたことのないテーマを知る、良い耳学問の機会となりました。

 また、私は、今から二年前の修士課程一年の際に、本セミナーの修士課程向けのヴァージョンである教育セミナーにも参加し、発表をさせていただきました。その意味で、今回の研究セミナーへの参加は、博士後期課程に進んだ自分の(非)成長度合いを確かめることにもなりましたし、自分の発表への先生方の厳しい御指摘を前に、研究者として襟を正す大変得がたい経験ができたのではないかと思います。

  このような有意義なセミナーであり、宿泊費等の援助があるにもかかわらず、例年、参加者が十名に達しないことの理由の一つには、持ち時間二時間という長時間発表への不安があるのかもしれません。しかし、博士論文執筆のために、自分の研究の穴を知ることは早いに越したことはありません。もし、私のこの感想文を読みながら参加の是非を迷っている方がいらっしゃれば、是非参加されることをお勧めいたします。

 最後に、このような貴重な場を設けてくださいました、栗原AA研所長、先生方、スタッフの皆様に、この場をかりまして、感謝申し上げます。ありがとうございました。

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