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2009(平成21)年度 研究セミナー報告【後期】

塩ア 悠輝(同志社大学大学院神学研究科歴史神学専攻)

 今回のセミナーに参加できてよかったことは、まず、私の研究計画に対して、多くの先生方から批判と助言をいただけたことです。1人の発表時間が1時間に渡り、発表に対する先生方や他の参加者からのコメントの時間も1時間とられています。学会等では多くの場合、発表時間は20分程度であり、コメントの時間も同じくらいです。したがって、このセミナーでは、学会等と比べて、より詳細に自分の研究について発表する機会を得られる上に、助言やコメントもじっくりと時間をかけていただくことができます。また、学会等とは異なって、研究としてまとまったものというより、むしろこれからの研究計画を発表する場であるため、言わば実験的な構想を発表することもできる場であり、そういう意味でも貴重な場であると言えると思います。

 自分の所属する大学で定期的にゼミ等において、自分の研究について発表し、同輩の研究発表を聞き、批判やコメントを得る機会が頻繁にある場合はよいのですが、ことイスラーム研究に関しては、私の所属する大学を含めて、日本の大多数の大学ではそういった機会が充実しているとは言い難いと思います。もしゼミ等があっても、AA研のようにイスラームないしはイスラーム世界の研究を専門にしておられる先生方が多数在籍している大学は日本中でごくわずかです。そのため、私にとっては、多くの先生方から建設的な助言とコメントをいただけたことは、非常に得がたい機会でした。

 私は昨年までマレーシアにおいて3年間調査、研究をしておりましたが、日本において発表し、批判や助言をいただく機会は限られていました。帰国直前まで仕事等に追われ、発表内容も十分に準備できておらず、参考文献一覧や博士論文の具体的な章立て等を紙の形で示すこともせずにいました。このセミナーに参加したことで、自分の至らない点を理解でき、今後博士論文に専念していくための刺激を得ることができました。やはり、環境の整った発表の機会があってこそ、研究に邁進していくことができるものと思います。

 この場を借りて、お忙しい中このセミナーの実施に尽力された方々と参加者の皆様に感謝申し上げたいと思います。

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