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2009(平成21)年度 研究セミナー報告【後期】

溝渕 正季(上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科地域研究専攻博士後期課程)

 この度、2006年に東京外大AA研の中東・イスラーム教育セミナーに参加させて頂いたご縁もあり、同研究所の主催する中東・イスラーム研究セミナーに参加させて頂きました。同セミナーにおいては、参加者全員に2時間の持ち時間で研究発表が義務付けられているということもあり、良い意味での緊張感をもって連日の研究会に臨むことができました。また、私自身の研究発表においては、自分の研究目的と進捗状況を客観的に認識すると共に、そこでの数多くの問題点と課題を自覚することができ、また、諸先生方からは厳しくも暖かい激励を受け、博士論文を完成させることに向けて大きな糧となりました。

 今回私は、現代レバノンは、とりわけ2005年以降、なぜ政治的安定を達成することができないのかという問題に対して、新制度論とゲーム理論の観点から検討する、という発表を行いました。このテーマは私の博士論文の中心テーマでもあるのですが、この度、合計で2時間という非常に長いお時間を頂いて、初めてまとまった形でのご報告をさせて頂くということで、入念な準備をしつつも緊張感をもって発表に臨みました。結果、一定の手応えを得ると同時に、その何倍もの問題点を指摘して頂き、博士論文への一定の方向性を見出すことができ、私自身にとってはとても有意義な報告となりました。今後はご指摘頂いた様々な問題を再度検討し、博士論文完成に向けて邁進していきたいと痛切に感じました。

 また、ディシプリンも対象地域も異なる他の発表者の方々による発表や質疑応答、ならびに、それ以外の場、例えば懇親会や休み時間などの会話においても、多様な意見を拝聴することができました。これは、私自身の研究姿勢と方法論を見直すにあたって大変貴重なものでした。2006年の教育セミナーの時にも強く感じましたが、このような機会は、往々にして偏った、独りよがりな研究に陥りがちな私にとって、研究の視野を広げ、自分を客観視・相対化できたという意味で、非常に有意義でした。また、松原康介先生の博士論文執筆までの経緯に関するお話も、大変刺激的なものでした

 最後になりましたが、私の稚拙な発表に対して真摯な意見や質問を述べて下さった諸先生方および院生の方々に、また、私たちが研究会に集中できるよう様々なケアやご配慮をして下さった事務局の千葉さんに、心から感謝の意を申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。

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