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2008(平成20)年度 研究セミナー報告【後期】

関口陽子(東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程)

 私は2008年12月18日から20日まで開催された中東・イスラーム研究セミナーに参加させて頂きました。以下、雑駁ではありますが感想を述べたいと思います。

 博士課程入学から1年半あまり、博士論文はまだまだ先の話、の意識も強く、その構想もぼんやりしたままでした。明確な目標がないままでは勉強に中々集中できず、この状態で来年や再来年も迎えたらどうしようという恐怖と焦りを感じていたとき、大学院の先輩でセミナーのスタッフでもあるY先生から本セミナーのお話を伺い、研究の刺激になればと思い、参加を決意しました。

 参加して驚いたのは、スタッフである先生方の熱意の高さです。発表1時間、質疑応答1時間、受講生一人に与えられた時間計2時間は決して短い時間ではないと私は感じてしまい、集中力を切らさないだけでも大変でしたが、先生方から発せられる疑問やコメントは発表者に対してのみならず研究や論文執筆全般においても当てはまる、重要なことばかりで、自分の研究と照らし合わせて今一度考察することが出来ただけでも本セミナーに参加した甲斐があったと思いました。セミナー後の懇親会や打ち上げでのお話も大変有意義で、密度の濃い3日間であったと今振り返っても思います。

 私自身の発表に対しても大変多くのコメントや批評を頂きました。そこで痛感したのは、自分の頭の中に入っている、博士論文に関するぐちゃぐちゃとしたモノを第3者に説明することの大切さと難しさです。どこまで掘り下げて説明するか、や、まだ完成途上のそれのどこをどう切り取り、整理して提示するか、も重要なスキルであることを実感しました。大学院での勉強は文献の読み方や知識の集積が中心でしたが、説明の仕方や小さいテーマに沿って説得力を持つ形に「まとめる」といった技術も前者に劣らず大変重要なことに改めて気づきました。これは一朝一夕に身につくものではないと思いますが、大学院でのゼミの発表や研究会でのプレゼン等で常に心掛け、磨き上げていきたいと考えています。

 最後になりましたが、本セミナーでは事務の千葉さんを始め大変多くのスタッフの方々にお世話になりました。本セミナーの毎年の成功は、先生方の気遣いと運営能力の高さの賜物であると実感しました。どうもありがとうございました。

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