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2008(平成20)年度 研究セミナー報告【後期】

小河久志(総合研究大学院大学文化科学研究科博士後期課程地域文化学専攻)

 このセミナーには、参加経験のある先輩方から強く勧められていたこともあり、いつかは参加したいと思っていた。しかし、第一線で活躍されている先生方の前で2時間にわたる発表をしなければならない。おいそれと応募できるものではなかった。だが、博士論文の構想が固まり執筆を進めている今を逃してはチャンスは無いと思い、今回、意を決して応募させて頂いた。この判断は大正解だった。

 セミナーでは、普段なかなか接することのできない先生方が、長時間の発表に真剣に向き合って下さった。そこでは、博士論文の核心をつくコメントから専門用語の使い方に至るまで、厳しくも温かいご意見を頂くことができた。それは、単なる批判ではなく、ここを治したらよくなる、というような建設的なものであり、私にとって大きな励みとなった。また、他の分野や地域を専門とする研究者の前で発表することにより、限られた時間のなかで自分の研究内容を理解してもらうことの難しさを再認識する機会ともなった。2時間の発表時間はあっという間に過ぎた、というのが正直な感想だ。

 また、これも多くの受講生が指摘してきたことだが、セミナー終了後の懇親会も「裏セミナー」ともいえる刺激的な場であった。ざっくばらんな雰囲気のなか、先生方から発表に対する率直な意見や質問を頂いただけでなく、調査・研究にまつわるエピソードなども伺うことができた。これもまた、本セミナーの魅力の一つだろう。所用のため、最終日の打ち上げを途中で抜けなければならなかったことが残念でならない。

 このセミナーは、今まで気付かなかった多くのことを教えてくれるなど、博士論文の執筆に資するところが大きい場であった。それはまた、博士論文にとらわれるあまり視野が狭くなっていた私にとって、自分の研究を相対化するまたとない機会にもなった。このような場に参加できたことは、とても幸運だったと思う(しかも無料で!)。機会があれば、是非また参加させて頂きたい。

 セミナーでの先生方の学恩に対して私ができる唯一のお返しは、頂いたコメント、助言をしっかりと活かした博士論文を完成させることだと思う。この目標の達成に向けて今後一層、研究に励むつもりである。

 最後に、この濃い3日間を提供して下さった先生方、千葉さんをはじめとするスタッフの皆様、そして苦楽を共にした受講生の皆様に心から感謝申し上げます。どうもありがとうございました。

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