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2008(平成20)年度 研究セミナー報告【前期】

伊藤寛了(東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程)

 中東・イスラーム研究セミナーでは、博士論文執筆へ向けた「痒いところまで手の届く」指導を受けることができた。これも発表・質疑応答に2時間という、普段の学会などとは比べ物にならない長い時間を当てていただいたおかげである。中でも質疑応答の部分が非常に有益で、様々な分野の専門家によるこれまた様々な角度から行われる質問に答えていくことで、自分の研究において何が不足しているかを客観的に把握することができたように思う。すなわち、自分の研究のオリジナリティの提出の仕方である。

 今般のセミナーにおいて特徴的だったのは、参加者4名のうち3名が、地域・ディスィプリンともに非常に近かったということである。私もかかる3名のうちの一人であったので、分野を同じくする研究者から多くを学ぶことができたのは幸いであったが、他方で、果たして分野を異にする参加者に対して、自分は何か貢献ことができたのだろうかという疑問が残っていることもまた事実である。そこで、例えば、最終版ではなくとも発表レジュメを一週間前に一旦提出させ、参加者に配布することで、分野が違う研究者の議論への参加を可能とする素地が形成されるのではないかと感じた。勿論、これらは瑣末な無いものねだりであり、本セミナーの重要性を幾許も減じさせるものではない。

 これまでの参加者も繰り返し指摘しているところであるが、本セミナーの目玉は懇親会および日々の打ち上げと称して行われる飲み会である。そこでは(主に)先生方の研究から武勇伝、更には私生活にまで及ぶ四方山話が夜毎繰り広げられたのであった。これが面白くないわけがない。というわけで、今回の参加者誰一人として、仁和寺の法師のように「セミナー第2部」を逃す人がいなかったのは当然の理なのである。

 最後になったが、大塚所長および司会をつとめで下さった飯塚先生をはじめとする所員の皆様、そして諸般の手続きに奔走していただいた千葉さんに感謝の意を表したい。来年度で終了してしまう予定であると聞く本セミナーであるが、今後もなんらかの形で同様のセミナーが継続されることを願いつつ、参加報告を締めることと致したい。

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