インドネシア語新聞翻訳
2011年1月12日(水)
【メディア・インドネシア紙】


宗教の要人からの厳しい批判

 ユドヨノ大統領政権に対して次々と批判が向けられている。さらに同日の月曜日(1月10日)には、2つの異なる領域から厳しい批判が浴びせられた。

 最初は、インドネシア闘争民主党のメガワティ・スカルノプトゥリ党首からの批判だ。国家は国民の福祉や社会正義の達成に基盤を置くことに失敗した、と同党首は見なしている。その失敗の原因は、指導者がイメージの構築だけを重要視していることだ。

 野党からの批判は確かによくある事例だ。野党は年初に、特に政党の誕生日に、与党に対して厳しい評価を伝えるべきものだ。

 異例なのは、異なる信仰を持つ宗教指導者までもが批判、それどころか、もっと厳しく辛辣な批判を伝えることだ。

 そして、それはまさに起こった。シャフィー・マアリフ氏〔イスーラム教、ムハマディア〕、アンドレアス・A・イェワンゴー氏〔キリスト教〕、ディン・シャムスディン氏〔イスラーム教、ムハマディア〕、D・シトゥモラン氏〔カトリック教〕、パンニャヴァロ氏〔仏教〕、サラフディン・ワヒド氏〔イスラーム教、ナフダトゥル・ウラマ〕、I・ニョマン・ウダヤナ・サンギン氏〔ヒンドゥー教〕、フランス・マグニス・スセノ氏〔カトリック教〕、ベニー・スセトゥヨ氏〔カトリック教〕ら9名から成る宗教指導者は、ユドヨノ大統領政権は国民の信頼を担うことに失敗した、と見なしている。国民の名において、政府はあまりにも多い不正を行ってきた。

 それ以上にその宗教指導者たちは、彼らの信者たちに対して、ユドヨノ大統領政権が行った不正と戦うように呼びかけることを約束した。

 さらにムハマディア(訳注1)中央指導部元議長であるシャフィー・マアリフ氏は、行政に対しては大統領から村長にいたるまで、〔国民の意見を〕耳を澄まして聴くよう呼びかけた。「彼らは耳を澄まして、国民の熱い願いを聴くべきだ。耳を塞いではいけない」

 宗教指導者は政府に耳を澄まして聴くよう求めたが、明らかに〔それは〕きわめて痛烈な呼びかけだ。これは、国民が選んだ政府が、国民の声にすでに無関心であることを示している。耳を澄まして聴くことさえしたくなければ、間違った政策を変更することなどはない。そのような視点から見れば、2009年7月以来、ユドヨノ大統領に対する国民の満足度が下がり続けていても、驚くことはない。

 政府が嘘をついたことを例に挙げるのは、明らかにきわめてネガティブな評価だ。それは深いモラルの正当性に関わるからだ。嘘をつく者は誰でも、信じられるにふさわしくないのではないか?

 政府を信用していない宗教指導者たちは、対処すべき諸価値において、自らを特に天頂における神様に委ねている。

 彼らの声は、明らかに偏狭な利害の影響を受けていない声だ。彼らの声は、与党の失敗した面をはっきりと強調しなければならない野党の声とは異なる。したがって、ユドヨノ大統領が実際にそれを重んじない理由はない。

 その質問は「その批判は聞こえているのか?」というものだ。ユドヨノ大統領政権は耳を澄ましているのだろうか?

 正直になることは難しい。失敗を隠すために嘘をつくことはもっと難しい。しかし正直は最良の政策だ。失敗を認めるために正直になることも含めて。
【Yasmina Hasni.crl ed:ferry kisihandi記者】

訳注1) ムハマディア: 改革派イスラーム団体

(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:so1101123kk)

原題:Kritik Keras Tokoh Agama
http://www.mediaindonesia.com/read/2011/01/01/194979/70/13/Kritik-Keras-Tokoh-Agama


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