インドネシア語新聞翻訳
2010年12月1日(水)
【レプブリカ紙】


宗教心のある人々はもっと幸せ

【ジャカルタ】
 宗教的義務に熱心な信者はもっと幸せになる。インドネシア調査サークル(以下 LSI)が行った全国調査の結果から、このことは明らかになった。インドネシア国民の大多数である84.7%が彼らは幸せだと回答していることを、調査は示している。

 その数字〔84.7〕のうち、14.2%〔分〕の回答者が非常に幸せで、その他の70.5%〔分〕が十分に幸せだと答えている。一方、あまり幸せでない、全く幸せでないと回答した人々の数は〔全体の〕12.2%に達した。宗教的義務を行うことに熱心な人々とそうでない人々の幸福の価値観には相違がある。

 「宗教的義務を行うことに熱心な人々は、あまり熱心でない人々と比較して幸福のレベルが少し高い」火曜日(11月30日)にジャカルタで、LSIのスナルト・チプトハルジョノ取締役はそう述べた。同取締役によれば、その調査の結果に基づくと、宗教的義務を行うことに熱心〔だと回答した〕人々の集団のうち、86.2%は非常に幸せだ、あるいは十分に幸せだと答えている。幸せでないと答えている人々はたったの11.7%だ。

 もう一方は、宗教的義務を行うことに熱心でない〔と回答した〕集団だ。〔その中で、〕81.0%の回答者が幸せだと答え、その他の15.5%が幸せでないと答えている。同取締役は次のように述べた。とりわけ人生での重要な決断をする前に、宗教の教えをしばしば考慮する人々と滅多に考慮しない人々の集団では、幸福レベルの相違も見られる。

 しかしその相違はほんのわずかだ、と同取締役は述べた。人生において重要と考えられる決断をする前に、宗教の教えを非常にあるいは十分によく考慮する〔と回答した〕人々の集団のうち、86.0%の回答者が幸せだと感じている。人生において重要とみなされる決断をする前に、時々、それどころかこれまで宗教の教えを考慮したことがない人々のうち、81.5%が幸せだと答えている。

 同取締役によれば、この調査は無作為〔抽出で回答者を選んで〕に行われたという。「宗教や一定の教育レベルで選んでいない。しかし、回答者の大部分、すなわち86.2%はイスラーム教徒だ」と同取締役は述べた。この調査では、19歳以下の回答者は非常にあるいは十分に幸せだと答えており、〔その合計は〕95.8%に達する。50歳以上の回答者で非常にあるいは十分に幸せだと答えている人々は、たったの82.7%だ。

 〔回答者の〕教育レベル〔ごとの分析〕に基づけば、小学校またはそれ以下の〔レベルの〕卒業生である回答者の80%が、幸せだと答えている。一方、大学で学んだことがある回答者で、幸せだと答えている人々は90.6%に達する。

 収入〔レベルに基づいても〕同様だ。収入が40万ルピア〔約4,000円〕以下の回答者は、73.3%が幸せだと答えている。一方、100万ルピア〔約1万円〕以上の収入がある人々は、90%〔が幸せだと答えている〕。この調査は2010年10月初めにインタビュー〔形式〕で行われた、と同取締役は述べた。許容誤差はプラスマイナス4%で、1,000人の回答者〔が対象だ〕。

イスラーム化〔もう一つの調査結果から〕

 一方、シャリフ・ヒダヤトゥッラー国立インドネシア大学の宗教・文化研究センター(以下CSRC)は、〔LSIとは別に独自の調査を実施し、〕その研究結果を通じて次のように述べた。オルデ・バル(訳注1)後の〔個人の内面的な信仰だけはなく〕公共領域におけるイスラーム化においては、社会、政治、経済部門が中心的課題に位置づけられなかった。〔インドネシアのイスラーム教徒にとっての〕イスラーム化とは、信仰、宗教的義務、道徳〔といった個人の内面、および〕ハラル食品〔という限定された公共領域のみで〕の問題〔の範囲〕からいまだに留まったままだ。

 CSRCの研究員であるスクロン・カミル氏は、次のように説明した。この結論は2010年の3月から8月まで〔にかけて行った意識調査に対する〕研究結果〔得られたもの〕であり、南スラウェシ、北スラウェシ、北スマトラ、西スマトラ、アチェ、ジャカルタ首都特別州、バンテン、東ジャワ、バリ〔島〕、東カリマンタンの10州出身で1,500人の回答者が参加した。

 その結果は次のことを示している。公共領域でのイスラーム化は次のようなことと関連がある。〔回答者にとって関心のある分野は、まず内面的信仰については〕イスラーム六信(訳注2)が93%、イスラーム五行(訳注3)が94%、イスラーム的道徳が88%、結婚と相続が67%〔であるのに対し、公共領域については〕、ハラル食品が87%、イスラーム経済が40%、イスラーム刑法が44%、イスラーム国の確立が36%だ。イスラーム法の施行が39%、でイスラームにおける逸脱した宗派〔イスラーム過激派、テロ集団など〕が65%だ。
【Yasmina Hasni.crl ed:ferry kisihandi記者】

訳注
1) オルデ・バル: 「新秩序」の意味。具体的には、スハルト政権下の1963年から1998年までの時期を指す。スハルト以前のスカルノ政権時代は、オルデ・ラマ(旧秩序)と呼ばれる
2) イスラーム六信: イスラーム教徒が信じなければならない6つの信仰箇条。唯一全能の神、天使の存在、啓典、使徒・預言者、来世の存在、定命である。
3) イスラーム五行: イスラーム教徒に義務として課せられた5つの行為。信仰告白、礼拝、喜捨、断食、巡礼である。

(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:so1012011kk)

原題:Makin Religius Makin Bahagia
http://koran.republika.co.id/koran/14/124177/Makin_Religius_Makin_Bahagia


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