インドネシア語新聞翻訳
2010年11月7日(日)
【メディア・インドネシア紙】


割当人数以外の巡礼者が急増

【ジャカルタ】
 今年のメッカ巡礼(訳注1)の実施は、ジェッダに入る割当人数(訳注2)以外の巡礼者が急増したため、悩まされるようになった

 割当人数以外の巡礼者は、メッカ巡礼予定者の出発許可を得ていない旅行代理店が出発させているため、不法な巡礼者だ。

 土曜日(11月6日)にメッカで起こった例では、割当人数以外のメッカ巡礼予定者40名がうまく見逃され、他の割当巡礼者と合流した。それどころか、彼らの中にはムストファという名前の11歳の子供も含まれていた。

 ムストファ君は、両親であるマスクルさん他3名に付き添われて、マドゥラからやって来た。

 メッカ地域運営所のチェピ・スプリアトゥナ所長は、次のように解説した。不法巡礼者たちは説明を求められた際に、持って回った返事をした。マスクルさんとその友人たちの自供によれば、彼らは無許可の疑いのあるジャウハラ旅行代理店によって、連れて来られたという。

 その団体はメッカの第17宿泊所に直接入った。そして、ついには他の旅行代理店がその割当人数以外の巡礼団をうまく調整した。

 「彼らの自供によれば、彼らはスラバヤから来て、後にイエメン航空に乗り換えた。一時マレーシアに立ち寄ってからジェッダに入ったが、チェンカレンから直接ジェッダに入った巡礼団もいるという。この割当人数以外の巡礼者のコーディネーターであるジュンドゥッラー氏の説明によれば、〔彼らの人数は〕40名だという」と同所長は説明した。ジュンドゥッラー氏の自供によれば、この割当人数以外の巡礼者たちはすでにミスファラーに宿泊施設があるという。

 サウジ・アラビア大使館でのビザも含め、巡礼者たちがどのようにしてビザを取得したのか〔について〕、ジュンドゥッラー氏は、出発させた巡礼者の全書類をジャカルタのティサガ旅行代理店が手続きをした、と説明した。

 宗教省の調査によれば、ティサガという名前を使用している旅行代理店には、ティサガ・ムルタザム・ウタマとティサガ・ムルタザム・ヌルホティマの2社があるという。しかしその全ての便宜を誰が供与したかについては、ジュンドゥッラー氏は説明を避けた。
【Bay/X-11記者】

訳注
1) メッカ巡礼: メッカ巡礼は大巡礼・小巡礼に分けられる。前者はハジと呼ばれ、イスラーム教徒の義務である五行の1つであり、一年のうち特定の期間(イスラーム暦の12月上旬から中旬)に行われる。インドネシアでは、大巡礼を果たした男性は、名前の前にハジ、女性はハジャという称号をつける。一方、小巡礼はウムロと呼ばれ、ハジの期間以外いつでも行うことが可能。
2) ジェッダに入る割当人数: サウジ・アラビアにおいては、ハジを行う巡礼者の受け入れ能力(宿泊施設や交通機関、役所の事務処理など)が約200万人分しかないため、同国政府は、国ごとに巡礼者数の上限を設けている。今年の場合、インドネシアに対する割当人数は22万1千人である。

(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:so1011073kk)

原題:Haji Non Kuota Makin Marak
http://www.mediaindonesia.com/read/2010/11/07/180176/91/14/Haji-Non-Kuota-Makin-Marak


ISEA インドネシア語新聞翻訳 TOPへ

ISEA TOPへ