インドネシア語新聞翻訳
2010年6月16日(水)
【レプブリカ紙】


ナフダトゥル・ウラマ女性部が非識字を撲滅

【ジャカルタ】
 ナフダトゥル・ウラマ(訳注1)女性部が、とりわけ婦人の非識字撲滅のために教育省と提携の調印を行った。「この施策は非常に重要だ」火曜日(6月15日)にジャカルタで、ナフダトゥル・ウラマ女性部中央指導部のコフィファー・インダル・パラワンサ総裁はそのように述べた。

 ジャカルタの総合体育館で行われた第64回ナフダトゥル・ウラマ女性部誕生記念行事において、同総裁は次のように述べた。文字が読めない婦人たちは自分たちの夫によく騙される。署名の代わりに拇印を押すよう求められる際に、騙されることが多い。

 「文字が読めない婦人たちは夫から拇印を押すように命じられ、後にその内容が再婚の許可を意味していることが分かる」と同総裁は述べた。彼女たちは文字が読めないため、結局その声明書に拇印を追加するだけだ。夫の再婚後に彼女たちはやっと〔そのことに〕気がつく。

 同総裁によれば、ナフダトゥル・ウラマ女性部は、これまでに約180万の婦人の非識字を改善することができたという。同総裁の説明によれば、女性部と宗教省の提携により、さらに多くの婦人たちが非識字を脱し、〔妻が〕文字が読めないことを利用する夫から騙されなくなることが期待されるという。

 同総裁の説明によれば、宗教省との提携により、非識字撲滅の他にも保育園(以下PAUD)、幼稚園(以下TK)、イスラーム幼稚園(以下RA)の開発も行われるという。女性部は全国4,600ヵ所でPAUDを運営している。

 一方、TKとRAの数は9,800ヵ所に達する。同総裁によれば、それは2010年5月現在のデータだという。「その数が年々増え続けることを、我々は確信している」ナフダトゥル・ウラマ女性部は主に4部門におけるサービスを今後も続けていくつもりだ、と先日同総裁は明言した。

 その4部門とは健康、教育、社会、経済だ。同総裁によれば、ナフダトゥル・ウラマ女性部は病院などの健康サービス〔機関〕74か所、孤児院などの社会サービス機関103か所も所有している。経済部門では、「企業精神」や「ミクロ経済活性化」といった種類のライフスキル教育〔機関〕が97ヵ所で〔先駆けて〕開発された。

 経済サービスの対象者は、学校の中退者(訳注2)や働き盛りの失業者グループだ。ムハンマド・ヌー教育大臣は、婦人の非識字の改善を極めて支持している。それは重要な施策だ。この提携を通じて、コフィファー総裁が言及している「拇印現象」が広まらないことを、同大臣は期待する。

 「ナフダトゥル・ウラマ女性部が、教育部門、とりわけ幼児教育の開発に貢献していることを我々は高く評価する」とし、同大臣は次のように述べた。PAUDは幼児の発達を支援する役割を持つ。PAUDの存在で、インドネシアの子供たちは小さい頃から教育権を得る。
【c13,ed:ferry記者】

訳注
1) ナフダトゥル・ウラマ: インドネシアの伝統主義的イスラーム組織
2) 学校の中退者: ここでの中退者には、教育費の支払いなどができずに中退する子供たちも含まれる。

(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:so1006161kk)

原題:Muslimat NU Berantas Buta Huruf
http://koran.republika.co.id/koran/14/113185/Muslimat_NU_Berantas_Buta_Huruf


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