インドネシア語新聞翻訳
2010年3月6日(土)
【レプブリカ紙】


近代化はイスラームに合致

【タンゲラン】

 近代化とイスラームの価値や教義は相反しない。創造や新しい発見に合致した近代化はとりわけそうだ。シャリフ・ヒダヤトゥッラー国立イスラーム大学心理学部副学部長であるバンバン・スルヤディ氏はこのように述べた。

 金曜日(3月5日)に南タンゲランのシャリフ・ヒダヤトゥッラー国立イスラーム大学で行われた『近代化とイスラーム』というセミナーにおいて、同副学部長は次のように述べた。そのケースでのイスラームの見解と姿勢はきわめて明らかだ。

 「近代化が創造や新しい発見として定義されるなら、イスラーム教徒はそれを拒まないだろう」と教育哲学およびカウンセリング学博士でもある同副学部長は述べた。このケースでイスラーム教徒は、日本でなされた近代化について学ぶことができる。

 同副学部長は技術開発に関連した近代化を例にあげた。この近代化は人間開発に則って進んできたため、普遍的な人道的諸価値を受け入れている。

 同副学部長は次のように述べた。日本で起こった技術進歩の経験から〔見れば〕、日本社会の近代化には、時間に正確であること、規律、正直さ、尊重、協力、透明性、責任などのいくつかの価値が存在する。

 同副学部長によれば、技術は発展し続けたけれども、日本でその諸価値は常に次世代の人々によってしっかりと維持されてきたという。またこの技術進歩は、強い好奇心や学問に対する積極的な研究心も一因となった、として同副学部長はさらに次のように述べた。

 一方で、その近代化が道徳心や生活様式に一致している場合、イスラーム教徒は眼識を持つべきだ。そのためにイスラーム教徒は注意深くなるべきであり、〔近代化の価値に〕そのまま従ってはいけない。イスラームにおけるルール、規範、調整はきわめて明らかで、つまりそれは、ハラル(訳注1)とハラム(訳注2)の法則だからだ。

 同副学部長によれば、現代のイスラーム教徒の間には、近代化についてのある誤解が存在するという。近代化は道徳心や生活様式に関連がある、と現代のイスラーム教徒は見なしている。一方、非常に極端に抵抗する信者もいる。

 同副学部長によれば、その抵抗は近代化に対する反抗やテロリズムという形で実現されているという。近代化に対する誤解や拒絶行為がイスラーム世界で発展すると、世界の人々の生活にとって非常に危険だとし、同副学部長はさらに述べた。

 そのためこのケースでイスラーム教徒は、確かにイスラーム原理に合致した近代化に従うべきだ。しかしその近代化が、道徳心や生活様式の意味においてイスラームに合致しなければ、中止するべきだ。

 同副学部長によれば、抵抗してもその不一致を極端な行為で示すべきではないという。「まして〔ムハンマドは〕基本的に、近代化〔革新〕のメッセージをもたらしたのだから」

 一方、シャリフ・ヒダヤトゥッラー国立イスラーム大学の文化・人文科学学部の講師であるスクロン・カミル氏は次のように述べた。例えば日本の近代化には、文化や慣習の諸価値が捨て去られなかったために支持されてきた側面もあった。

 スクロン氏によれば、近代化が起こっても、社会の人々は彼らの慣習を捨て去らなかったのだという。

【Prima restri Ludfiani.Ed: ferry記者】

訳注
注1) ハラル: イスラーム法によって許容されている行為、摂取物
注2) ハラム: イスラーム法によって禁止されている行為、摂取物

(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:so1003061kk)

原題:Modernisasi Sesuai Islam
http://koran.republika.co.id/koran/14/105573/Modernisasi_Sesuai_Islam


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