インドネシア語新聞翻訳
2009年10月13日(火)
【レプブリカ紙】


バイトゥル・マール・ムアマラットがモスクを詰所として活用

 パダンおよびその周辺地域では、去る9月30日西部インドネシア時間(訳注1)17時16分に起きたマグニチュード7.6の地震により、崩れ落ちた家屋が瓦礫の山のままになっている。このスマトラ島の住民は悲しみに暮れ、意気消沈している。国内からも海外からもその傷心した気持ちを包み込むように、様々な救援〔組織〕が続々とやって来ている。西スマトラ地震の被災者のために緊急救援プログラムを実施している〔社会奉仕団体である〕、バイトゥル・マール・ムアマラット(以下BMM)もその一つだ。

 西スマトラ州地震後1日もたたない木曜日2009年10月1日西部インドネシア時間午前4時、BMM活動チームは速やかに対応して現地へ向かった。パダンに現地入りした後に、このチームは直ちに〔ムアマラット銀行の〕支店との調整を行ない、調査やフィールド・ワークを実施し、モスク管理者とも調整を行ない、救援物資の準備や供給を行なった。

 「この西スマトラ地震の被災者のための緊急救援プログラムを、我々は続けるつもりです。きっとまもなくすれば、ムアマラット銀行(訳注2)が、被災者たちに20億ルピア〔約2千万円〕相当の緊急救援を行なうでしょう」とムアマラット銀行のアンディ・ブハリ取締役は述べた。

 チームが設置した6ヵ所の詰所を通じて、500件以上の世帯に対する救援物資の供給が行なわれた。ラスナ・サイド通りに位置するムアマラット銀行の支店事務所では、物流管理のために詰所1ヵ所が設置された。最も被災が深刻な地域にはさらに詰所5ヵ所が設置されている。1週間以内に供給された救援物資はおよそ3億ルピア〔約300万円〕相当になる。

 他の詰所と明らかに異なっている点は、BMMは数軒のモスクに救援のための詰所を設置していることだ。その救援は詰所付近の場所でのニーズに合わせたものだ。生活必需品や米のパッケージなどの救援物資を手に入れている人々もいる。自家発電装置一式、礼拝道具一式、赤ん坊のおしめ、子供たちのビタミン、インスタント麺、そしてミネラル飲料を手に入れている人々もいる。

 BMMのバンバン・クスナディ専務取締役によれば、この数軒のモスクで救援のための詰所が設置されたのは、地震の被災者たちに礼拝のお勤め行なう必要性があるからだという。したがって、救援物資を供給する場所としての機能を果たすだけでなく、この詰所は礼拝のためのスペースも提供する。「我々は被災者たちの状況があまり悪化せず、この惨事があったことで悲しみが長期化しないことを期待します。そのためこの厳しい状況の中にあっても、被災者たちが常にアッラーの神に近づくよう念願し、アッラーの神を念頭に置くように便宜を供与するのです」と同専務取締役は述べた。

【yogie respati記者】

詰め所としてのモスク

ヌルル・ヤキン・モスク(クロア・パガン)
アル・ムハジリエン・モスク(アイル・タワル・バラット)
アル・ヒダヤー・モスク(ダラム・バル・トゥンブー村)
アル・ムッタキン・モスク(ピサン)
ヌル・イラヒ(シランバン・パリアマン)


訳注
1) 西部インドネシア時間: インドネシア時間は、西部インドネシア時間(日本時間−2時間)、中部インドネシア時間(日本時間−1時間)、東部インドネシア時間(日本時間と同じ)に分かれている。首都ジャカルタは、このうち西部インドネシア時間に属す。
2) バイトゥル・マール・ムアマラットは、ムアラマット銀行が設立した社会奉仕団体であるため、両者は提携関係にある。


(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:so0910131kk)

原題:BMM Manfaatkan Masjid Jadi Posko
http://www.republika.co.id/koran/17/81904/BMM_Manfaatkan_Masjid_Jadi_Posko



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