インドネシア語新聞翻訳
2008年10月13日(月)


大統領:信者間の協調に配慮を

【ボゴール】
 ユドヨノ大統領は、インドネシア国民に対して、常に信者間の調和と協調を守るように要請した。また大統領は、インドネシア全国民に、国民生活や社会生活での権利と義務のバランスを取るように呼びかけた。

 日曜日(10月12日)に西ジャワ州、ボゴール県、チビノン市、ボゴール地方政府オフィス街、プルシカボ・ミニスタジアムで行われた、ジャカルタ首都圏での孔子生誕2559年生誕記念式典の挨拶で、大統領はこのように述べた。インドネシアにおける様々な違いは、国民間で良好な関係を育むための障害にはならない。大統領にはアニ大統領夫人、統一インドネシア内閣の数人の大臣と、西ジャワ州副知事のユスフ・M・エッフェンディ(デデ・ユスフ)氏が同行していた。

 「個人のアイデンティティ、エスニック・グループ、地域やその他の違いが何であれ、友好、調和に満ち、互いに思いやりを持つ生活を作り上げようと努力すれば、それは障害とはならない」と大統領は述べた。国民生活や社会生活においては、権利と義務の間の調和とバランスが保たれるべきだ。「権利だけを誇示するのではなく、義務を忘れてはならない。両方を両立させれば、生活がすばらしいものに感じられるだろう」と大統領は付け加えた。

 大統領は分かち合うことの重要性についても述べた。「重いものは一緒に担ぎ、軽いものでも一緒に持つ。互いに思いやりを持ち、助け合うことこそが、崇高な生活の本質だ。それこそが真の教えというものだ」大統領はその道徳的な規範を社会、民族、国家の生活にも適用するように呼びかけた。「権利、責任、そして義務はまさに表裏一体だ」

 大統領によれば、改革10年後(訳注1)の今こそが、我々の国民性をもう一度見直す時だという。「非常に数多くの危機と目覚しい変遷を経て10年。現在のように平穏な時期に、我々の社会の骨組がどのようなものなのか、もう一度見直そう」と呼びかけた。

 大統領によれば、諸変遷や国民としての生活の再建が全て正しいかを、細かに観察すべきだという。「良いものは維持し、良くないものは一緒に改善する。それこそが改革、継続、変遷の本質だ」

 大統領は、将来に向けて団体内、行政と立法、中央政府と地方政府、そして国と社会の全ての人々との間に調和を保つように希望した。大きな変革を行い、それに成功した世界のどの国も、バランスを上手に保ったからだという。「沢山の犠牲者や、国民の未来にとってよくないことにも目を向けず、見境なく急進的なやり方で改革を遂げた場合、その改革は成功した例がない」と大統領は説明した。大統領は地域社会の間にまだ障害があることは否定しない。「最善を尽くしてそれを解決しよう」と呼びかけた。

 大統領は各行政機関、政府高官に対して、公正で差別なく政策を行うべきと指示したことを述べた。「この国の全ての指導者と高官に、憲法、法律に従い、差別的ではなく公正に、そして互いに責任を持ち、最善を尽くして義務を行使するように希望する」


訳注1) 改革10年後: 1998年5月、32年間に及んだスハルト政権崩壊から10年目を指す。インドネシアではこれをきっかけに民主化・改革の流れが進行した。


(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:so0810131kk)

原題:Presiden: Jaga Kerukunan Antarumat Beragama
http://www.republika.co.id/launcher/view/mid/22/kat/33/news_id/7243



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