インドネシア語新聞翻訳
2008年9月8日(月)


インドネシアのメッカ巡礼団、2008年11月5日に出発

【ジャカルタ】
 木曜日(9月4日)にジャカルタで、インドネシア国民議会第8委員会(訳注1)のアズルル・アズワル委員長主導により同委員会が行った公聴会で、メッカ巡礼(訳注2)実行委員会総局長、スラメット・リヤント氏は次のように述べた。イスラーム暦(訳注3)1429年のメッカ巡礼団は、(西暦)2008年の11月5日から12月2日の28日間にかけて出発する予定だ。一方、帰国は2008年12月13日から2009年1月9日までにかけてなされる予定だ。

 スラメット氏によれば、正規のメッカ巡礼者19万1千人とフライトグループ(訳注4)係員2千465人は、493のフライト・グループに分かれ、11の搭乗地からサウジアラビア航空とガルーダ・インドネシア航空会社を利用して出発する予定だ。

 スラメット氏によれば、ガルーダ航空は、バンダ・アチェ、パダン、パレンバン、ジャカルタ、ソロ、スラバヤ、バンジャルマシン、バリックパパン、マカッサルから出発する301のフライトグループから成る10万7千465人の巡礼者を、サウジ・アラビア航空は、ジャカルタ、スラバヤ、バタム、メダンから出発する192のフライトグループから成る8万6千人の巡礼者を運ぶ予定だ。

 同氏は次のように付け加えた。サウジアラビア民間航空総合委員会(GACA)と国際航空輸送協会(IATA)の規定にあわせ、全ての巡礼者は、航空会社が準備したスーツケース1つと携帯用バッグ1つだけしか、持って行くことが許されていない。「巡礼者のスーツケースの重さの上限は、昨年は35kgだったが今年は32kgだ」

 同氏によれば、メッカの宿泊施設の準備に関して、2008年9月1日までに13万7千361人を収容する359の施設を既に予約しており、それは宿泊需要20万460人の69%を占める。そのうちリング1(後述)の宿泊施設は、3万5千315人を収容する93施設で リング2の宿泊施設は、10万2千46人を収容する266施設となっている。

 同氏によれば、メッカの宿泊施設は、2種類に分類されるという。1つはリング1で、ジャルワル、マ・アブダー、ミスファラー、ジュメザー地域にあり、マスジディル・ハラーム(訳注5)までの距離が1,400メートル以内で、交通手段は準備されず、料金が2,000サウジ・リヤル(約57,000円)のものだ。もう1つはリング2で、アズィズィアー・ジャヌビアー、シャウキアー、シッサー地域にあり、マスジディル・ハラームまでの距離が1,400メートル以上あり、そこまでの往復の交通手段が手ごろな値段で準備されている。


訳注1) 第8委員会: 宗教、社会、そして女性のエンパワーメントに関わる問題を担当する委員会
訳注2) メッカ巡礼: メッカ巡礼は、大巡礼・小巡礼に分けられる。前者はハジと呼ばれ、イスラーム教徒の義務である五行の1つであり、一年のうち特定の期間(イスラーム暦の12月上旬から中旬)に行われる。大巡礼を果たした男性は、名前の前にハジ、女性はハジャという称号をつける。一方、小巡礼はウムロと呼ばれ、ハジの期間以外いつでも行うことが可能。この記事でのメッカ巡礼は、大巡礼を指している。
訳注3) イスラーム暦: ヒジュラ暦とも言う。預言者ムハマンドがメッカからメディナに移住した622年を紀元とする。月の運行を基本とする太陰暦で1年が太陽暦より11日短い。今年(西暦2008年)はイスラーム暦1429年に相当する。
訳注4) フライトグループ: メッカ巡礼に行く際、出発地域ごとに結成されるグループ。出発地域に加え、それぞれのグループに番号がつけられる。グループごとに人数の差があり、100人程度のものから数百人に及ぶものもある。それぞれのグループに医師等の役員が同行する。
訳注5) マスジディル・ハラーム: 聖地メッカの聖モスク。その中にイスラームの聖殿であるカアバがある。巡礼者は、カアバの周りを反時計回りに7周するタワーフと呼ばれる儀式を行う。


(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:so0809081kk)

原題:Jamaah Haji Indonesia Berangkat 5 November 2008
http://www.republika.co.id/launcher/view/mid/19/news_id/1824



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