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インドネシア語新聞翻訳 2008年7月11日（金） ハラル製品に関心を持とう 理想的にはインドネシアで生産され流通する製品のすべてがイスラーム法に照らして安全であるべき。消費者の大多数はイスラーム教徒。 ジャミラーさん（仮名）はジャカルタで有名な衣料品のショッピングモール内を何度も廻り、自分と娘に似合う服を探すのに疲れて、先ほどから覚えていた空腹を満たすため上の階にあがった。 彼女はすぐに自分が一番好きな料理、鶏肉入りの麺料理をとった。しかし、その結果起きたことは？ 彼女はびっくりした。メニューを注意深く読まなかったため豚肉が入っている麺を食べてしまったのだ。彼女はハラル（注1）な食べ物の中にハラム（注2）な食べ物が入っているとは想像もしなかった。 インドネシア・ウラマ評議会（MUI）（注3）の会長アミダン師は、各商品にハラルであることを示すラベルが付けられるべきだと主張している。ショッピングモールやカフェのような多くの人が訪れる場所ではなおさらだ。「インドネシアの住民の大多数はイスラーム教徒だ。そのため、消費者が生産者・流通業者から、ハラルであることの保証を得るのは当然のことだ」彼は今週はじめにジャカルタのカルティニ会館で開かれた国際ハラル商品展示会の開会式典の合間に、記者にこのように語った。 彼はまた次のように述べた。ハラルを保証する法はまだ整備されていない。ハラルである証明書を取得するのは、現在ではまだ自発的な行為で取得しなくても構わない。しかし、インドネシアでは大多数がイスラーム教徒なので義務にすべきだ。 今年すでに４人の大臣、すなわち宗教大臣、工業大臣、商業大臣、および法務人権大臣がハラル食品保証法案（RUU-JPH）を編纂するよう指示を出している。この法案がすでに国会の議員メンバーの手にあることは神に感謝すべきだとした上で、アミダン師は「宗教大臣と会った。このハラル保証の件は審議が加速されるだろう」と語った。 宗教省のイスラーム指導およびメッカ巡礼担当の元局長であるアミダン師は、2007年1月の記録によると、インドネシアにはおよそ2億5百万人のイスラーム教徒がおり、これは世界最大だ、したがってハラル食品のマーケットとしても世界最大だと述べた。「昨年ハラル製品の販売額が１兆ルピアに達したとすれば、その60％はインドネシアにおける販売だ。その証拠に、オーストラリアは1年に百万トン以上の肉を各国に輸出しているが、そのうちの60％はインドネシア向けとなっている。いかにハラルな製品を生産するかは、われわれにとって挑戦だ」と述べた。 一方、国際ハラル商品展示会を開会したアントン・アプリアントノ農業大臣は、つぎのように述べている。国民の大多数がイスラーム教徒のインドネシアでは、製品がハラルであることを確認することは非常に重要だ。さらに世界で最大のハラル製品生産者になる可能性を持っている。インドネシアは国土が広く、天然資源が豊富で、住民も多い。そのためハラル製品に関するリーダーになるに適した国だ」 農業大臣はさらに続けて、「インドネシアは他のイスラーム諸国のためにハラル製品の最大の生産者になる可能性を持っている。それだけなく、われわれのハラル証明書制度は、国際社会でも認められるものになるだろう。さきほどインドネシア・ウラマ評議会と、このハラル証明書制度が国際的に通用する、つまり世界中で通用するように完璧なものにしようと議論を重ねたところだ」と語った。 農業大臣によると、ハラル証明書取得の義務化は大臣自身の提案だ。「その理由はきわめて論理的だ。インドネシアで製品を作るとしたら誰に売るのか？インドネシアの消費者は大多数がイスラーム教徒だ。アルコール製品は別として、製品がハラルであるべきなのは、はっきりしている」 モハマド・マフトゥー・バシュニ宗教大臣は、インドネシアのイスラーム教徒社会でさまざまな社会生活面についてのイスラーム法の適用に対し、強い関心と自覚がこの10年間で高まった。そのひとつがハラル製品の保証に関する法律の整備を歓迎する信徒が増加していることで、喜ばしいことだと述べた。 宗教大臣は、日々の現実の中で食物のハラル性にまだ注意を払わないイスラーム教徒が一部いることを認めている。しかしこれは彼らが宗教の規則に意図的に違反しているのではなく、食品のハラル性を知らないことによることのほうが多い。「そのため、この信徒の利害の問題に関し、解決を与えるのはわれわれの仕事だ。」 宗教大臣はハラル製品保証法案が、非常に遅れているとの印象を与えていることを否定しない。そのため、彼はハラル製品の問題を熱心にキャンペーンし続けているMUIの役割を賞賛している。「幸いなことにMUIがある。もしMUIがなければおそらくハラルもハラムも同じことになっていただろう」と彼は述べた。 彼は「善」のプロセスがまだ十分でないと言う。「善」の他にハラルも重要である。そのためハラル証明書はきわめて重要だ。ハラルが証明されるなら「善」も保証される。そうではないだろうか？ 【dam記者】 注1） ハラル： イスラーム法によって許容されている行為、摂取物 注2） ハラム： イスラーム法によって禁止されている行為、摂取物 注3） インドネシア・ウラマ評議会： 宗教学者がさまざまな問題に対し、イスラーム法に基づいた見解を示す官製のイスラーム法学組織 （翻訳者:山本肇） （記事ID:so0807111hy） 原題：Mari, Peduli Produk Halal http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=341005&kat_id=147 ISEA インドネシア語新聞翻訳 TOPへ ISEA TOPへ |