インドネシア語新聞翻訳
2008年4月24日(木)


方針と活動の一体化による喜捨の推進

 インドネシア社会において、喜捨は特に目新しいことではない。インドネシアは、イスラーム人口が世界最大の国家として知られてきた。インドネシアの人々は一般に、毎年断食月明けの大祭の頃に喜捨を行っている。しかし、専門的な喜捨運営は、ここ10年間に始まったばかりだ。

 専門的な喜捨運営は1990年代に、様々な全国喜捨募集組織(Laznas)の誕生で始まり、喜捨運営に関する1999年法律第38号が国民議会で承認された後、発展し続けた。

 数多くの喜捨募集組織(以下LAZ)が誕生したが、運営方針と活動は、組織ごと別々に進められていることが多い。その結果、人々は喜捨の有効性をあまり感じていない。この問題を解決するために、いくつかのLAZは、その後イニシアティブをとり、喜捨フォーラム(以下FOZ)という喜捨運営協会を設立した。

 FOZは1997年9月19日に初めて法人として創立された。11のLAZのイニシアティブにより、この協会の設立は行われた。その中には、レプブリカ社喜捨組織、ジャカルタ首都特別州喜捨組織(BAZIS)、東カリマンタン肥料会社喜捨組織、クジャン肥料会社喜捨組織、プルタミナ社喜捨組織が含まれている。

 FOZのノール・アフラー事務総長は次のように述べた。FOZ内の数組織は、FOZが祖国の喜捨開発を目指す中心となること、なかでも喜捨拡大プログラム一体化の中心となることを望んでいる。さらにFOZは、政府や国民議会に喜捨拡大のアイディアや提案を提出するLAZの代表となることも期待されている。

 同氏は次のように述べた。LAZの一体化を推進する試みは、ジョクジャカルタの震災犠牲者への喜捨支援時になされた。2006年5月27日に起きたその地震は、マグニチュード5.9で、およそ3千人以上の死者がでた。「その際に支援を広げる上で、全てのLAZが互いに働きかけ、協力し合えるようなシナジー・センターが設置された」

 FOZには、LAZの要望を伝える媒体としての役割もある。FOZは政府と協力して喜捨運営組織の管理方法の標準化を進めているが、その試みにおいてもFOZがその役割を担っていることが明らかだ。FOZは現在も政府と共に、喜捨会計標準規定(以下PSAK)を作成中だ。

 同氏によれば、喜捨の管理方法の標準化とPSAKの作成は、LAZは人々の信頼のもと喜捨を受け取るという点からも重要だ。そのため喜捨運営は、あらゆる面で専門的に信頼できる形で行われるべきだ。「教育でも標準規格がある。喜捨はまさに、人々から直接付託された資金だ。喜捨運営管理を標準化することは必要であり、重要だと思う」

 現在FOZは、法務・人権省に対し官報に掲載するための申請をしている。これは、FOZが海外からの喜捨支援資金の収集と運営に関与するようになることを意図する。同氏は、来月申請の結果が出てFOZが官報に掲載されることを期待している。

 同氏によれば、FOZの加入組織は年々増加しているという。FOZには現在、定期的に活動に参加するLAZが28組織、FOZの全国会議に参加するだけの州レベルのLAZが280組織以上存在している。

【aru記者】


(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:so0804241kk)

原題:Mendorong Zakat dengan Sinergi Arah dan Gerak
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=331571&kat_id=256



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