インドネシア語新聞翻訳
2008年3月31日(月)


点字訳コーランを読めない視覚障害者、7割に及ぶ

【チマヒ】
 西ジャワ州の視覚障害者のおよそ7割は、アラビア文字の点字を読むことができない。これは点字訳されたコーランがまだ少ないことが原因だ。

 「西ジャワ州の3,500人の視覚障害者のうち、点字訳コーランを読めるのは3割にすぎない」と西ジャワ州のインドネシア・イスラーム教徒視覚障害者協会(以下ITMI)地域指導部理事会の書記であるヘッピ・セプティアン氏は、土曜日(3月29日)、意見交換とITMI地域運営委員会の間にこのように述べた。

 同氏によれば、アラビア文字の点字非識字率が高いのは、点字訳コーランの数が少ないことが原因だ。点字訳コーランの数の正式な資料はないが、目安としては点字訳コーラン1セットを50人ほどの視覚障害者で使っている状況と同氏は述べた。点字訳コーラン1セットを、最大でも10人で利用できるのが理想的だ。

 同氏は次のように続けた。点字訳コーランの数が少ないので、コーラン読誦の学習が順調に進まない。視覚障害者施設や視覚特別支援学校で、アラビア文字の点字訳コーラン読誦の学習時間が少ないことが、状況をさらに悪化させた。

 点字訳コーラン読誦の授業は、視覚障害者施設や視覚特別支援学校のすべてで実施されている状況ではない。「点字訳コーランの読誦の授業時間を増やすためには、それを課外授業活動の中に組み入れるしかない」と視覚障害者でもある同氏は述べた。

 点字訳コーランの数が少ないのは、印刷製本費が高いためだ。同氏によれば、点字コーラン1セットあたり約100万ルピア(約1万1千円)の費用がかかる。

 西ジャワ州ITMI地域指導部理事長、ユディ・ユスファル氏は次のように述べた。この状況は、政府特に西ジャワ州政府の配慮が足りないことが原因だ。障害者保護実施に関する地方条例2006年法律第10号があるにもかかわらず、取り組みがなされていないことも影響している。

 「現在まで、視覚障害者に対して同等の権利を付与しようとする政府の取り組みは、非常に限られたものだ」とユディ氏は語った。地方条例2006年法律第10号は、2006年10月に施行されたが、政府が建てた障害者向け施設はほとんどないという。

 同氏によれば、西ジャワ州知事であるダニー・スティアワン氏は、その地方条例の実施に関する知事令を出した。「しかし、実施には至っていない」と同氏は発言した。

【n rfa記者】  


(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:so0803311kk)

原題:70 Persen Tunanetra Buta Alquran Braile
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=328516&kat_id=89



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