インドネシア語新聞翻訳
2008年2月22日(金)


イスラーム暦1429年巡礼費、値上げ予定

メッカ巡礼プラスツアー(注1)申し込みには、先着順システムを採用

【ジャカルタ】
 イスラーム暦1429年のメッカ巡礼費が値上げされる予定だ。ジャカルタで木曜日(2/21)に開催されたイスラーム暦1428年メッカ巡礼についての評価会で、全国運営会議(以下 Rakernas)が結論を出した。国民議会には2008年2月25日にこの値上げの提案が提出される予定だ。

   「メッカ巡礼費は値上げされる可能性が高い。金額は未定だ」宗教省のメッカ巡礼主催費および情報システム管理長、アブドゥル・ガフル・ジャワヒル氏は、本紙に対してこのように述べた。彼によれば、イスラーム暦1429年(西暦2008年)のメッカ巡礼費決定にあたっては、追加されるべき値上げ要因があるという。その要因とは、聖地の巡礼ターミナルでの空港税(およそ14米ドル、約1,500円)や、20%を上回る航空燃料費の値上げのことだ。

 ジュスマン・シャフィイ・ジャマル運輸大臣は、巡礼主催者に航空燃料費の値上げが航空運賃に影響することを予期するように要請した。巡礼サービス局長、ザカリア・アンシャル氏は次のように述べた。メッカ巡礼プラスツアー申し込みには、一般巡礼ツアーと同様に、先着順システムを採用する予定だ。先に申し込みをした者に募集枠が優先されることになる。「一般巡礼ツアーと同じ、『早い者勝ち』システムが実施される時が来た」と、Rakernas の議長も兼任する同氏は発言した。

 このシステムは、プラスツアー募集枠に限界があるのに申込者がさらに増加していることを考慮して実施されるとザカリア氏は述べた。これまでの(先着順でない従来の)プラスツアーの申し込みシステムは巡礼が行われる年に実施されていた。一方、一般のツアーも、巡礼費の一部金として2千万ルピア(約23万円)を巡礼者が納めてはじめて枠をもらっていた。その年の一つの地域の割り当てや募集枠に基づいて確実な申し込み順が決定されていたのだ。

 「政府はこの規定を犯す全ての者を、強硬に取り締まるだろう」と同氏は発言した。巡礼費と巡礼申し込み(システム)は、次項で述べるRakernas が同意した13件のうちの2件にあたる。同氏によると、Rakernas は一般にインドネシア巡礼者に対するサービス向上に関する改善策に同意したという。

 Rakernasは次の13件を改善すべき点と結論付けた。申し込みシステム、巡礼パスポートの書類、メッカ巡礼費、係員、係員・巡礼者の指導と巡礼指導グループの強化、メッカ巡礼プラスツアーの実施、航空輸送、巡礼者への健康サービス、宿泊施設、ケータリング、ミナ・ジャディッド(注2)の位置付けについての理解、活動計画、組織、実施手順についてだ。

 巡礼費の値上げについては、現地の実際の状況や価格の引き上げに連動して、費用の算出基準を調整するべきだとザカリア氏は述べた。彼によれば、巡礼費にはまだ値上げ材料があるという。Rakernas は巡礼のために一般パスポートを利用する人々が増加する見込みについても同意した。

 フライトに関する主要な問題については、運輸大臣は運行遅延だと述べた。「とりわけ着陸後の駐機場の決定が難しいことが原因で、巡礼地の空港の混雑の原因にもなっている」行儀の悪い巡礼者が手荷物を持ち込み、2度の精密検査が行われなければならないことも指摘した。

【osa記者】


注1) メッカ巡礼プラスツアー: インドネシアのメッカ巡礼ツアーには、一般のツアーとプラスツアーがある。後者の方が費用が高く、宿泊場所などが前者に比べて良い。
注2) ミナ・ジャディッド: この地域は、巡礼時の宗教的義務が行われる場所の一つであるミナ(Mina)から拡張された地域。この場所が、まだ Musdalifah地域に属していることから、議論を引き起こしている。これに対して、サウジアラビアのイスラーム宗教学者によるファトワ(イスラーム法に基づく宗教学者の見解)は存在するが、インドネシア・ウラマ評議会(宗教学者が様々な問題に対し、イスラーム法に基づいた見解を示す官製のイスラーム法学組織)によるファトワはまだない。


(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:so0802221kk)

原題:Biaya Haji 1429 H Bakal Naik
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=324448&kat_id=6



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