2007年10月6日(土)

メッカ巡礼の宿泊施設と食事サービスの準備万全

【ジャカルタ】
 サウジ・アラビアでは、インドネシアの巡礼者たちを迎えるメッカ巡礼(注1)のための準備ができた、とマフトゥー・バシュニ宗教大臣は語った。巡礼者の宿泊施設の増加、食事サービス方法の改善に関連し、様々な変更や調整がなされた。

 「準備は万全で、あとは2007年11月17日が最初となる出発の日を待つだけだ。宿泊施設も準備が完了している。今なすべきことは、昨年の巡礼を改善することだ。以前は巡礼者が宿泊施設に詰め込まれていたが、今回はそうならないはずだ」と、10月5日(金)、ジャカルタで国民福祉部門調整大臣との調整会議の後、同大臣は発言した。

 マスジディル・ハラーム(注2)から宿泊施設の距離が遠い問題について、彼は近くの宿泊施設を全く利用できないことを認めている。ここ数年間と同様、すべての宿泊施設は遠い。宿泊料の上限が、1人当たり2,000リヤル(約62,000円)である以上、さらに近い宿泊施設を利用することはできない。「現在、我々には資金がない。資金があれば、近くの宿泊施設を利用できるのだが」と同大臣は述べた。しかし、同大臣は、マスジディール・ハラームから1,400メートル離れた宿泊施設に滞在する巡礼者たちには、無料の乗り物を準備する事を決定した。

 宿泊施設の収容人数改善のために行われたのは、宿泊施設数を増やすことだ。これは、宿泊施設の中での巡礼者のゆとりを配慮してなされた。

食事サービスの調整
 一方、食事サービス面での改善は、昨年起こった料理供給の遅れが繰り返されないよう配慮したことだ。以前に依頼した食事サービス会社を使うが、宗教省がその監督に関与するという点で改善がなされる。

 「食事サービスは、ムアッササー(注3)に完全にゆだねられるのでなく、彼らと共同で行う。これまではムアッササーが、すべての運営管理を担当していたが、今回はコーディネーターとして参加してもらう」とマフトゥー大臣は述べた。

 同氏は次のように語った。今年の食事サービスは、昨年より50リアル(約1,550円)安い250リアル(約7,750円)で、よりよいサービスを提供する。「食事サービスは、立食形式をとり、また(サウジ・アラビア)メッカ巡礼省、知事と(インドネシア)宗教省が監督にあたる」

 メッカ巡礼のすべての行程が順調に行われるように、すでにサウジ・アラビア政府の保証を得ている。サウジ・アラビア政府は巡礼者が支払うべき合計費用の20パーセントを、メッカ巡礼省へ収めることを条件とした。

 その資金は、いつでも引き出し可能な銀行保証として扱われる。「かつて起こったような問題があれば、メッカ巡礼省は現金を引き出し、処置を講ずる権利がある」と彼は付け加えた。

【wed記者】


注1) メッカ巡礼: メッカ巡礼は、大巡礼・小巡礼に分けられる。前者はハジと呼ばれ、イスラーム教徒の義務である五行の1つであり、一年のうち特定の期間(イスラーム暦の12月上旬から中旬)に行われる。大巡礼を果たした男性は、名前の前にハジ、女性はハジャという称号をつける。一方、小巡礼はウムロと呼ばれ、ハジの期間以外いつでも行うことが可能。この記事でのメッカ巡礼は、大巡礼を指している。
注2) マスジディル・ハラーム: 聖地メッカの聖モスク。その中にイスラームの聖殿であるカアバがある。巡礼者は、カアバの周りを反時計回りに7周するタワーフと呼ばれる儀式を行う。
注3) ムアッササー: メッカ巡礼主催組織の一つ 



(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:so0710061kk)

原題:Pemondokan dan Katering Haji Sudah Dibenahi
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=309587&kat_id=3



ISEA インドネシア語新聞翻訳 TOPへ