インドネシア語新聞翻訳
2009年8月13日(木)
【メディア・インドネシア紙】


ユドヨノ氏が大統領に最終決定

 2009年大統領選の訴訟騒ぎは終わりを告げた。憲法裁判所は昨日、木槌をしっかりと叩きユスフ・カラ−ウィラント組およびメガワティ−プラボウォ組の訴えを却下した。

 かくして、スシロ・バンバン・ユドヨノ氏の2009年から2014年までのインドネシア共和国大統領の座が確定された。これは、憲法裁判所に関する2003年法律第24号に基づき、憲法裁判所の判決が最終のものであり拘束力があるとされるからだ。

 この判決で憲法裁判所は、請願者(ユスフ・カラ−ウィラントおよびメガワティ−プラボウォ)が申し立てた虚偽の有権者名簿、票の水増し、投票所数の縮小、および全国集計において外国[国際選挙システム財団]が介入したという問題は、法的に立証することができなかったと述べた。

 「審議会は、第一請願者と第二請願者からの請願を全面的に拒否した」とマフド・MD 憲法裁判所長官(訳注1)は、公判において判決文を読み上げた。憲法裁判所の外では、何十人かのメガワティ−プラボウォ組支持者によるデモ隊が裁判所の建物を取り囲んでいた。

 判決文の中で憲法裁判所は、立証された選挙違反はあったが、組織化され体系的かつ大規模な選挙違反と思われるものはなかった、あるいはなかったと思われる、と述べた。「そのため総選挙に瑕疵がある、あるいは合法でない、と言うことはできない」とマフド長官は述べた。

 大統領選の訴訟は、敗れた二組の正副大統領候補から出された。メガワティ−プラボウォ陣営は三段構えの要求を行った。即ち、総選挙の第二ラウンド[であるこの訴訟]を行い、ユドヨノ−ブディオノの得票を48%に減らし、メガワティ−プラボウォの票を38%に増やし、ユスフ・カラ−ウィラントの票を16%にするようまず要求する。

 そして、もしこれが不可能であれば、全国的に総選挙をやり直すよう要求し、これもかなえられないようであれば、問題のあった25の州で総選挙のやり直しを求める、というものだった。一方ユスフ・カラ−ウィラント組は、選挙人名簿の混乱に関する捜査を要求し、総選挙の結果を無効にして全面的にやり直すことを求めた。

 8人の憲法裁判所判事が交代で読み上げた判決文において、憲法裁判所は総選挙委員会が犯したいくつかの手続き上の誤りが確かにあったことを認めた。しかし、「手続き上の誤りは、許容範囲内である管理技術上の問題に過ぎず、むしろ[選挙に際して]最大限の便益をあたえて欲しいという候補者たちの要求を満たすために行われたものだった」とM. アリム判事は述べた。

顕著ではない
 公判が終わって会見したマフド長官は、自分自身は請願者たちの要求をかなえてやりたいと強く願っていたが、憲法裁判所は公判における法的な事実に基づいて判決しただけだと語った。「私は総選挙のやり直しに道筋をつけたいと願っていた一人だ。しかし、いかに調べても(意味のある)数字が出てこなかったので、仕方がない。もし、私の願いがかなえられていたのなら、私は木槌を強く強く叩いていただろうが」と漏らした。

 彼は、全ての候補者に不正を行った証拠があると付け加えた。もし仮に不正行為が通ったとしても、〔結果は〕1%くらいしか動かなかっただろう。「従ってやはり意味がない」

 ユドヨノ−ブディオノ組の全国キャンペーンチームは、憲法裁判所の判決を歓迎した。「われわれはこの判決を評価し最大限に尊重する」と、チーム長のハッタ・ラジャサ氏はジャカルタのブラボ・メディアセンターで述べた。

 逆にメガワティ−プラボウォ組の法的代理人チームは、彼らの陣営では憲法裁判所における審議で負けるだろうと最初から確信していたと語った。「しかし、われわれはこの違反の証拠が将来の学習になることを願っている」と法的代理人チームの一員であるアルテリア・ダーラン氏は語った。

 ユスフ・カラ−ウィラント組の法的代理人ハエルマン・ハラハップ氏は、彼らが訴えたのは不正な総選挙が実施されたことだと解説した。「このようなことが二度と繰り返されないように全ての側の強い決意があるべきだ」


訳注1) マフド・MD : 最後のMDは医学博士の称号ではなく、マフド氏の父親の名前Mahmodiの略語



(翻訳者:山本肇)

(記事ID:po0908133hy)

原題:Final Sudah SBY Presiden
http://anax1a.pressmart.net/mediaindonesia/MI/MI/2009/08/13/ArticleHtmls/13_08_2009_001_007.shtml?Mode=0



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