インドネシア語新聞翻訳
2009年2月18日(水)
【メディア・インドネシア紙】


国民議会、メッカ巡礼アンケート調査に同意

 インドネシア国民議会は、2008年のメッカ巡礼の段取りの実情を把握するため、巡礼者にアンケート調査する権利を行使するという提案に同意した。アンケート権の行使は、メッカ巡礼の段取りを改善することが目的であり、大統領退任への材料にはしないという条件で、全会派がその行使に同意した。

 この件は国民議会ムハイミン・イスカンダール副議長の下で昨日ジャカルタの議事堂で開かれた本会議において議題に取り上げられた。

 当初、開発統一党会派(訳注1)、民主党会派(訳注2)および福祉平和党会派(訳注3)の3会派はこのアンケート権の提案を拒否していた。

 この3会派はメッカ巡礼段取りのためにアンケート権を利用するのはふさわしくないとの見解だった。要は、メッカ巡礼の段取り上の問題は毎年のように起きており、したがって、掘り下げた客観的で包括的な研究と評価が必要ということだった。

 「開発統一党会派は、アンケートを提案している人たちの要望を満たすよう改善するためには、メッカ巡礼の段取り上の問題は全面的に第3委員会に任せるという考えだ。」と同会派のイディル・スルヤディ氏は述べている。

 民主党会派のヌルル・イマン・ムストーファ氏は、出国から帰国までの全体的な評価が必要で、その評価はインドネシア政府だけでなくサウディ・アラビア政府および民間によっても行われるべきだと考えを述べている。

 「われわれは、2008年のメッカ巡礼はうまくいったと考えている。もっとも宿泊施設と交通手段については改善の余地があることを認めているが」とヌルル氏は語った。

 福祉平和党のステファンス・アマロ氏は、メッカ巡礼の段取りを完璧なものにするために、宗教大臣と第8委員会だけで、互いをパートナーとして、さらに議論を続けることを提案した。

 しかし、各会派の領袖たちの間で意見調整をするため会議が1時間強中断されたあと、最終的に全会派がこのメッカ巡礼アンケート権の提案に同意した。

 ゴルカル会派(訳注4)のズルカネン・ジャバール氏によると、政府はこれまで法、すなわちメッカ巡礼の挙行に関する2008年法律第13号の指示を励行していなかった。この法律ではメッカ巡礼団は巡礼の間、祖国においても聖地に滞在している間も十分なサービスを受ける権利がある。この法に違反している疑いがあることは福祉正義党(訳注5)も認めている。

 「政府が宿泊施設、交通手段の整備に関して怠っていたことは明らかだ。そのため、2008年法律第13号の第6条の違反が起きていると疑われるのは当然だ。」と正義福祉党会派のウムン・アンワール・サヌシ氏は応じた。


訳注
1) 開発統一党: スハルト政権期から続くイスラーム政党
2) 民主党: 現大統領S.B. ユドヨノを擁する政党
3) 福祉平和党: 2001年結成のキリスト教たちの民族主義政党
4) ゴルカル党: スハルト政権期の与党。現在も民主党とともに与党を形成
5) 福祉正義党: 清潔なイメージで躍進中の、青年・学生に支持者の多いイスラーム主義政党


(翻訳者:山本肇)
(記事ID:po0902183hy)

原題:DPR Setujui Usulan Hak Angket Haji
http://anax1a.pressmart.net/mediaindonesia/MI/MI/2009/02/18/ArticleHtmls/18_02_2009_012_002.shtml?Mode=1



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