インドネシア語新聞翻訳
2009年1月13日(火)
【メディア・インドネシア紙】


キヤイたちは2009年の総選挙で中立を保つ

 キヤイ(訳注1)たちは2009年総選挙では中立の姿勢を貫き、ナフダトゥル・ウラマ(訳注2、以下NU)メンバーの政治的熱望を東ジャワ州シトゥブンドで開かれた第17回NU総会で打ち出された基本理念に沿ったものに戻す。

 ムストファ・ビスリ(通称:グス・ムス)氏は、昨日中部ジャワ州サラティガのエディ・マンチョロ・イスラーム寄宿塾で行われたNUの全国懇親会の後にこのように述べた。

 「シトゥブンドで出されたNU基本理念に立ち戻ることは、実際的な政治的利害から離れた社会団体としてのNUに戻ることを再度はっきりさせるということだ」と約三百人のキヤイが出席した親睦会で述べた。

 グス・ムス氏は、この会合で、2009年の総選挙ではNUを実際的な政治的利害から遠ざけることについて合意がなされたと語り、「それはNUの名前や施設が、特定の候補者によって選挙活動の宣伝として利用されることも含めてだ」と述べた。

 彼は、NUが支持を獲得する手段として利用されるケースが、頻繁に起きていることを認めており、このようなことは社会団体としてのNUのためになっていないので、NUを利用する候補者たちにそのようなことを続けないでほしいと要請した。

 さらに加えて、この合意は全国のキヤイに向けてのものだと語った。グス・ムス氏によると、彼らはこれまで実際的な意味で直に政治に接してきた人たちだ。「この合意があるため、キヤイたちはどのような態度をとったら良いのかもう迷う必要がない」

 しかし、この合意は単なる呼びかけに過ぎず、この合意に従わないウラマ(訳注3)たちに対する制裁はない、と彼は続けた。

 この席上で同氏は、NUのすべてのメンバーに、2009年の総選挙にあたってはNUの政治9指針(訳注4)を運用するよう注意を促した。その中には信徒の福利にとっての権利と義務を自覚することがある。

 「思考を曇らせる欲や利害をしばし取り除き、その政治9指針を落ち着いて精読しよう。いかにそれが素晴らしいものであるか必ずや分かるであろう」

 この指針には、NUが政治参加することは民族を形作り、国家を形成するうえで国民が参加することである、とうたわれている。
【Ao/Ant/P-2記者】


訳注
1) キヤイ: イスラーム教に関し深い学識を持つ長老格の人に対する尊称
2) ナフダトゥル・ウラマ: 伝統主義的イスラーム組織
3) ウラマ: イスラーム教の宗教指導者、法学者
4) NUの政治9指針: 1989年ジョグジャカルタで開かれたNUの第18回総会で打ち上げられたNUが政治活動をする上での基本的な指針。本記事の冒頭にあるNU第17回総会の基本理念を具体化したものと思われる。


(翻訳者:山本肇)
(記事ID:po0901133hy)

原題:Para Kiai Netral dalam Pemilu 2009
http://anax1a.pressmart.net/mediaindonesia/MI/MI/2009/01/13/ArticleHtmls/13_01_2009_003_006.shtml?Mode=1



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