インドネシア語新聞翻訳
2008年2月8日(金)


正義福祉党、イスラーム基盤に変更なし

このダクワ政党(注1)が、相乗効果のためにインドネシアを構成するすべての国民に働きかけることに変わりはない

【ジャカルタ】
 正義福祉党(PKS)(注2)の党首ティファトゥル・スンビリン氏は、「開かれた党」という語またはスローガンが、これまでに評議員会または党中央指導部会の会議決定や指導部方針になったことはないと言明した。PKSがイスラームに基づき、イスラームを模範とし、ダクワ政党であることに変わりはない。

   そのため、正義福祉党(PKS)の指導部は、幹部と幹部候補生の全員に「開かれた党」という表現を使わないように決議で要請した。「これは期待される効果を打ち消してしまうマイナス作用を避けるためだ。PKSは『すべての人に祝福を』というスローガンを掲げるダクワ政党となる方針で、首尾一貫している」とティファトゥル氏は、2月7日(木)のレプブリカ紙への新聞発表で明言した。

   ティファトゥル氏によると、「開かれた党」という用語は、イスラーム教徒が少数派の地域でPKSの幹部候補生たちによって提案され、使われた言葉だ。「この件はいま調査検証中だ。やがて評議員会で議論されることになるだろう」

非イスラーム教徒の議員候補者

 非イスラーム教徒であっても、正義福祉党(PKS)の提示する資格を満たし、手続きを踏めば全国民にPKSの議員候補者・幹部になる権利があるとティファトゥル氏は説明している。これについては、PKSの党綱領、施行規則にも記載されている。「中央理事会が承認し、党の中央指導部会も合意した議員立候補者のレベルと指導項目を満たす資質が、PKSの幹部候補生には要求される」とティファトゥル氏は語った。

 非イスラーム教徒が主流の地域には、パプアや東ヌサ・トゥンガラ、あるいはバリのように特例がある。このような地域では、非イスラーム教徒であってもイスラーム法に反せず、非イスラーム教徒の共同体を比例的に代表するのであれば、PKSの議員候補者になることが可能だ。

 「非イスラーム教徒からの支持を得るために努めることは、PKSの規則に違反しないかぎり可能である。正義福祉党はダクワ政党として、信仰を持つこと、さまざまな人種、エスニック・グループと宗教に敬意を持っており、みなが一体になり相乗効果でインドネシア民族を発展させるため、国民すべてに働きかけている」とティファトゥル氏は説明した。

 「開かれた党」という用語は、しばらく前のバリでの党の全国会議で現れた。これは正義福祉党(PKS)が多様な人々を党員として持ち、また彼らが入会できる党になるために新しい精神を示そうとしたものだった。この全国会議は、PKSの幹部や幹部候補生がバリのヒンドゥー教徒の有力者と親交を結ぶことを唱っていた。

 しかし、全国会議の後で、党内に「開かれた党」という用語に対する懸念の声が現れた。「その語がスローガンになったことはないのだが。正義福祉党のスローガンは変わらず『誠実、思いやり、専門意識』だ」とティファトゥル氏は語った。



注1) ダクワ政党: 政治活動を様々なイスラーム宣教の一手段と位置づける政党。
注2) 正義福祉党: 大学キャンパスでの宣教活動を基盤として生まれたイスラーム系政党。2004年設立。


(翻訳者:山本肇)

(記事ID:po0802081hy)

原題:PKS Tetap Berasas Islam
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=322545&kat_id=3



ISEA インドネシア語新聞翻訳 TOPへ

ISEA TOPへ