2007年4月30日(月)

インドネシアがアメリカ駐留軍のイラク撤退を要求

 ウェスティン・ホテルのバリ国際コンベンション・センターで、ユドヨノ大統領が昨日開会した列国議会同盟会議は、インドネシアが外国駐留軍に対し、イラクからの即時撤退を求める立場を表明する場となった。イラクの情勢悪化は、アメリカ政府の政策の誤りを証明することとなった。 

 同会議は5月4日(金)まで開催され、112ヶ国、1,355人の代表が参加している。議長は最初のスピーチで、民主主義は基本的人権を認めることなしには成り立たない、と語った。そして、ミャンマーで軍の支配がまだ行なわれていること、さらに政権交代後まだ回復していないタイの政治社会状況に対して遺憾の意を示した。

 議長は列国議会同盟に対し、問題解決のための暴力行為を非難するよう求め、次のように語った。「一例として昨年イスラエルが、主権を有するレバノンに対して行った軍事行動問題では、市民の犠牲者が出た。中東問題は対話により平和的に解決しなければならないことを強調すべきだ」

 国際社会は、イラク問題にも関心を持つ必要がある。イラクで起こったことは、アメリカとその同盟国による、主権を有する諸国に対しての先制攻撃的な政策が過ちであったことを明白に示している、と議長は述べた。
 「本当にモラル不足だ。今日までイラクは未だ外国の利害によって操られている。列国議会同盟は、アメリカとその同盟国がイラクから即時撤退するよう要請してほしい」  議長のスピーチが終わると、列国議会同盟の代表団議員たちから拍手喝采がおこった。

 国際社会は国連の下で、イラクの安定を注視し、イラク国民が主権を取り戻す上でさらなる役割を果たさなければならない。議長はイランの核問題についても、解決の糸口がまだ見えないこともあり、心を痛めていると発言した。ユドヨノ大統領が続いてスピーチをし、次のように述べた。パレスチナや、レバノン、アフガニスタン、スリランカ、スーダンおよびハイチのように、未だ貧困や紛争が起こっている地域・国々が存在する限り、世界平和は実現されないだろう。

 議長だけでなくユドヨノ大統領も、演説の原稿にないイラク問題に触れた。大統領は、「この人道主義の悲劇をなんとしても終わらせなければならない。イラク国民は、安らぎ、敬意、福祉的な支援を得るべきだ」と語り、代表団の拍手喝采をうけた。

 ユドヨノ大統領は、昨年ブッシュ大統領と会談した際、イラク問題の解決について3つの提案をした。1つ目は、国内和平とイラク政権の強化。2つ目は国連が率いる軍隊に交代するため、アメリカとその同盟国がイラクから撤退すること。そして3つ目は、紛争後のイラク再建である。


(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:po0704301kk)

原題:Indonesia Minta AS Keluar dari Irak
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=291296&kat_id=3



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