2007年4月21日(土)

イスラーム教徒がイスラエル使節団のインドネシア入国に反対

 2007年4月29日から5月3日の間、列国議会同盟会議がバリで予定され、イスラエル国会議員使節団のインドネシア入国に、反対する動きが強まっている。イスラーム信徒フォーラムに属するいくつかの団体は、イスラエル使節団のインドネシア入国を認めないよう国民議会と政府に働きかけている。

 “イスラーム世界連帯のためのインドネシア委員会”実行委員長アフマド・スマルゴノは20日(金)、「会議の主催国として、我々はインドネシア入国を拒絶する権利がある」とジャカルタの国会議事堂で語った。スマルゴノは、イスラーム信徒フォーラムの一行と共に、国民議会副議長スタルジョ・スルヨグリトノと面会した。

 スマルゴノは、インドネシアのイスラエルに対するこれまでの一貫した強い姿勢が入国を断る理由になると述べ、さらに「1945年憲法」前文の内容の中で、地上におけるあらゆる形の植民地支配に明確に反対していることに触れた。

 イスラエルは、パレスチナを侵略している国である。「イスラエルは、パレスチナの国会議員を議長も含め28名拘留している。このような非道なことが行われているのに、彼らの入国を認めるのか」

 文化人のリドワン・サイディは、列国議会同盟会議でイスラエル招待を阻止するのはインドネシアの立場上難しいだろうと言う。だが、少なくとも彼らがバリに来ることを拒むことはできるとも述べている。

 リドワンは外務省に、イスラエル国会議員に在ヨルダン・インドネシア大使館経由でビサを発給しないよう要請している。「外務大臣はその権限を持っている。少なくともそうした措置を取ることは可能だ」とリドワンは語る。

 スタルジョ・スルヨグリトノは、政府が彼らにビサを発給しないとは言い切れないが、インドネシアがイスラエルと外交関係を持っていないことは既にに明らかだ、と述べている。

 国民議会議長アグン・ラクソノは、国民議会のリーダーたちがイスラエル使節団の入国を指示することはないと明言し、「彼らの入国は、今日までに確認されていない。われわれは前日まで待つことにする。イスラエルは、2000年にインドネシアで開催された列国議会同盟の会議にも出席していないし、現実には心配する必要がないのでは」と語っている。

 ジョグジャカルタで、ムハマディア議長ディン・シャムスディンは、イスラエルの入国を拒むよう政府と国民議会に要請した。彼らの入国がよからぬ外交前例となってしまわないようにと発言している。

 「これが繰り返されて二度目となり、三度目には当たり前のことになると、外交関係が結ばれる可能性があるかもしれない。インドネシアは列国議会同盟会議に場所を提供するのを断るべきであった」と述べた。

 外務省のスポークスマン、クリスティアント・レゴウォは、イスラエルがバリに来る場合、彼らのビザ申請を拒否できないのを認め「今の段階では拒否するだけの理由がない」との見解を明らかにしている。



(翻訳者:山本肇)
(記事ID:po0704211hy)

原題:Umat Tolak Kedatangan Delegasi Israel
http://www.republika.co.id/koran_detail.asp?id=290293&kat_id=3&kat_id1=&kat_id2=



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