2007年4月04日(水)

「外務大臣:イラクでアメリカに代わるイスラーム軍の配置が必要」

 インドネシアは、イラクでのアメリカ主導の連合国軍に代わるイスラーム軍の結成に力を尽くしたい、と外務大臣ヌル・ハッサン・ウィラユダは語った。

 「イスラーム諸国からなる軍が、イラクにおけるアメリカ主導の連合国軍と交代したい」ハッサン外相は4月4日(水)、ボゴール宮殿で行われたイラク調停のためのイスラーム指導者国際会議終了後、記者会見でこのように語った。

 ハッサン外相は、アメリカ主導の連合国軍がイラクから撤退した際、イラクに外国軍の空白状態が起きてはならないとし、イラクでのイスラーム軍配置について、イスラーム諸国会議機構のメンバー国とさらに詳しい話をする用意があるとも述べた。

 ナフダトゥル・ウラマ(注1)議長ハシム・ムザディ、ムハマディア(注2)議長ディン・シャムスディン、スシロ・バンバン・ユドヨノ大統領の特別代理人アルウィ・シハブも、この記者会見に同席した。

 アルウィ・シハブ、ハシム・ムザディ、ディン・シャムスディンは、アメリカ軍のイラク駐留が長引けば、イラクの状況はさらに悪化するだろうと述べた。

 「インドネシアを含めたイスラーム諸国会議機構の国々は、アメリカをイラクから即刻撤退させ、イスラーム軍に交代させるべきだ。アメリカ軍がイラクに居座れば紛争が広がるだけでなく、イスラーム世界全体の政治と治安に影響を及ぼすだろう」とディン・シャムスディンは語る。

 とはいえ、イスラーム軍を配置することは、多方面を巻き込み、容易ではないことをアルウィ・シハブは認めている。「そのために、国連、イスラーム諸国会議機構、他の関係国と、この問題をさらに話し合う予定である」

 ハシム・ムザディは、アメリカ軍のイラク駐留は非常に大きな問題であり、サダム・フセイン大統領を失脚させただけでなく、イラクの国全体を破壊したと語った。

 一方、4月3日(火)にユドヨノ大統領が開会し、4日(水)にユスフ・カラ副大統領が閉会したこの国際会議では、イラクの全ての党派が和解することを強く促すべきであるという内容の「ボゴール宣言」が出された。

 ボゴールのこの会議には、8ヶ国から24人のウラマ(注3)が出席した。参加した国々は、イラク、パキスタン、エジプト、シリア、レバノン、パレスチナ、マレーシア、ヨルダン、そして議長国のインドネシアである。(アンタラ通信)

注1) ナフダトゥル・ウラマ: 伝統主義的イスラーム組織
注2) ムハマディア: 改革派イスラーム団体
注3) ウラマ: イスラームの宗教指導者


(翻訳者:山本肇)
(記事ID:po0704041hy)

原題:Menlu: Perlu Digelar Pasukan Islam Gantikan AS di Irak
http://www.republika.co.id/Online_detail.asp?id=288504&kat_id=23



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