インドネシア語新聞翻訳
2010年7月20日(火)
【メディア・インドネシア紙】


コピ・ルワクは洗浄されていればハラル

【ジャカルタ】
 インドネシア・ウラマ評議会(訳注1、以下MUI)は、ジャコウネコが食べた後に排出された糞を利用して作られたコピ・ルワク(訳注2)は、洗浄されている限りは法的にハラル(訳注3)だ、というファトワ(訳注4)を決定した。

 火曜日(7月20日)にジャカルタのMUI事務所での記者会見において、MUIファトワ部門のマクルフ・アミン議長はそのように述べた。

 「ジャコウネコによって飲み込まれた後に、再び糞を通じて排出されたコーヒー豆であるため、コピ・ルワクは不浄物だ。〔しかし〕洗浄されてから消費されればハラルだ」と同議長は説明した。

 本日火曜日(7月20日)の会議の中で、ファトワ委員会は洗浄されているコピ・ルワクはハラルであるというファトワを決定した。

 「幸運にも先ほど行われたばかりの会議の中で、ファトワ委員会は正規の方法で洗浄されているコピ・ルワクはハラルであるというファトワを決定した。洗浄されたコピ・ルワクの消費は法的にハラルだ」とMUIファトワ委員会の副秘書役であるHM・アスロルン・二・アム・ショレー博士は述べた。

 同博士はさらに説明した。MUIのファトワの中で意図されているコピ・ルワクとは次のようなものだ。ジャコウネコによって選別され、食べられた後に糞と一緒に排出されたコーヒー豆からできたコーヒーであり、次の2つの条件を充たしている。まず第1にコーヒー豆が皮に包まれており、いまだ完全な状態にあること、そして第2に、再び植えられても成長可能なことだ。

 そのファトワの全公式見解は以下のようだ。

 1.一般の規定で意図されているようなコピ・ルワクは不浄物だ。
 2.一般の規定で意図されているようなコピ・ルワクは、洗浄された後にはハラルだ。
 3.2で意図されているようなコピ・ルワクの消費は、法的には問題ない。
 4.コピ・ルワクの生産と売買は法的には問題ない。

 このコピ・ルワクの問題の討議は去る2010年6月2日から開始された。

 「西ジャワ州の第12農園公社からファトワの要請が出され、西ジャワ州MUIに提起された。しかしコピ・ルワクの生産規模が全国的であり、さらに輸出もされていることから、西ジャワ州MUIはその問題をMUI本部へ委譲した」と同博士は述べた。

 その後の同博士の説明によれば、ファトワ委員会の食品・薬品・化粧品活動グループによって、この問題はさらに研究されて理解が深められるという。

 「活動グループの研究の中には、コピ・ルワク部門の専門家の意見や解説を聞くこともある。その後、チームはイスラーム法学の研究を行う」と同博士は付け加えた。
【RO/OL-9記者】記者:ヘニ・ラハユ

訳注
1) インドネシア・ウラマ評議会: 宗教学者が様々な問題に対し、イスラーム法に基づいた見解を示す官製のイスラーム法学組織
2) コピ・ルワク: コピはコーヒー、ルワクはジャコウネコのこと。ジャコウネコが食べたコーヒー豆が消化されずに糞と一緒に排出されたものを洗浄して飲めるようにしたもの。希少価値から、高級品として高値で取引されている。日本では、ジャコウネコ・コーヒーとも呼ばれている。
3) ハラル: イスラーム法によって許容されている行為、摂取物
4) ファトワ: イスラーム法に基づく宗教学者の見解

(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:so1006251kk)

原題:Kopi Luwak Halal Kalau Sudah Dibersihkan
http://www.mediaindonesia.com/read/2010/07/20/156813/91/14/Kopi-Luwak-Halal-Kalau-Sudah-Dibersihkan


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