インドネシア語新聞翻訳
2010年2月12日(金)
【レプブリカ紙】


イスラーム教徒はバレンタインデーを祝わないように

 マドゥラ島パムカサンのインドネシア・ウラマ評議会(MUI、訳注1)は、イスラーム教徒にバレンタインデーを祝わないように呼びかけた。インドネシア・ウラマ評議会パムカサン支部のライルッラーマン議長は、若者や青年たちによるバレンタインデーの祝い方に間違いが多いことに関連して、この禁止を伝えた。

 「またバレンタインデーはイスラーム教徒の慣習ではない」木曜日(2月11日)、パムカサンで同議長はそのように述べた。

 同議長は次のように説明した。イスラームの教義では、愛情に満ちた生活はアッラーによって教示されている。しかし2月14日にあたるバレンタインデーは偶像崇拝の意味合いがある。したがって、イスラーム教徒にとってバレンタインデーの祝いは、明らかに〔イスラーム教義から〕逸脱している。

 同議長はバレンタインデーを祝うことが法的にハラム(訳注2)だとは明言しない。しかし、ウンムル・クラ・ブルムブンガン・イスラーム寄宿塾の管理者でもある同議長は次のように明言する。イスラーム教以外〔の宗教〕に由来する全ての行為は、イスラーム教の価値を逸脱している。

 「バレンタインデーを祝うことも、浮かれ遊ぶことに等しいのではないか。不適切な行為が行なわれる場合などはなおさらだ」と同議長は述べた。

 ウィキペディアのサイトによれば、毎年2月14日に世界やインドネシアの若者や青年たちによって現在よく祝われているバレンタインデーについては、いくつかの説があるという。

 その中の一つがカトリック百科事典(カトリック・エンサイクロペディア1908)から引用されたもので、バレンタインデーは聖バレンティヌスの記念に由来している〔という説だ〕。

 彼は143年にローマに存在した著名人だ〔原文ママ、訳者〕。この聖バレンティヌスの著名な見解は、『愛と慈悲〔に満ちた〕生活は全ての人々が渇望している』というもので、当時この見解には多くの若者から関心が寄せられた。

 バレンタインデーは、イギリスの植民地となった北米がイギリスから持ち込んだものだという説もある。米国ではマサチューセッツ州ウォーチェスター出身のエスター・A・ホーランド(1828-1904)によって、1847年以降に最初のバレンタインカードが大量に印刷された。

 ライルッラーマン議長は次のように述べた。その経緯を辿るならば、バレンタインデーの存在は明らかにイスラームやイスラームの文化価値とは関連がない。「インドネシア・ウラマ評議会が、イスラーム教徒の若者にバレンタインデーを祝うことを禁止しても当然だ」
【Antara.Ed:Asep記者】


訳注
1) インドネシア・ウラマ評議会: 宗教学者が様々な問題に対し、イスラーム法に基づいた見解を示す官製のイスラーム法学組織
2) ハラム: イスラーム法によって禁止されている行為、摂取物

(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:li1002122kk)

原題:Umat Islam Jangan Rayakan Valentine
http://koran.republika.co.id/koran/174/104037/Umat_Islam_Jangan_Rayakan_Valentine



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