インドネシア語新聞翻訳
2010年1月22日(金)
【レプブリカ紙】


インスタントラーメンの成分の重大な問題点について知る

インスタントラーメンに使用されている旨味調味料の成分には、動物や微生物由来のものが存在する

 現代は、食品の問題も含め、全てにおいて何もかもスピーディーであることが要求される。様々なファストフードやインスタント食品の人気が、人々の間でさらに高まっても不思議はない。インスタント食品はきわめて実用的で簡単にできるため、人々に愛される。

 ほとんど全世界にファストフードを食する傾向がある。ファストフードの中で最も人気があるのがインスタントラーメンだ。大多数のインドネシア国民がインスタントラーメンが好きなことはほぼ間違いない。様々な種類のインスタントラーメンが屋台、市場、スーパーマーケットでも提供されている。

 インスタントラーメンは美味しくて値段も手ごろなために好まれる。現在では様々な味と香りのインスタントラーメンが手に入る。また調理法もきわめて簡単で、お湯で茹でて旨味調味料を混ぜるだけで十分だ。あっという間に食べられる。

 インスタントラーメンのファンには社会のほとんど全ての階層が含まれ、金持ちも貧乏人も、また老若男女を問わずインスタントラーメンには目がない。現在、きわめて大きなマーケットであることを考慮し、ますます多数のメーカーがインスタントラーメンを提供している。

 しかし、このインスタントラーメンという食品にも警戒すべき点がいくつかある。この食品を毎日決まって摂取した場合には、体に危険な影響が出る可能性があることを、健康の専門家たちは長い間警告してきた。

 ハラル(訳注1)の面に関しても、警戒や配慮がなされるべきだ。ハラルガイドのサイトで述べられているように、使用されているほぼ全ての成分にハラル性の重大な問題点がはらんでいる。インスタントラーメンでハラル性の重大な問題点がある成分とは何だろうか?

 小麦粉に始まり、揚げ油も調味料も、ハラルではない成分に汚染されている可能性がある。例えば小麦粉は、現在ビタミンを豊富にするプロセスを経ている。多くのビタミンは壊れやすい性質があることが知られているため、コーティング剤を加えなければならない。

 さて、コーティング剤の中で警戒すべきなのがゼラチンだ。多くの場合このゼラチンは豚由来であることも分かっている。そのため、まずはそのゼラチンの成分が動物、植物または微生物由来なのかどうかが明らかにされるべきだ。

 たとえばだしや具も同様だ。使用されているだしは一般にグルタミン酸ナトリウム(MSG)や化学調味料だ。その二つの成分の重大な問題点とは微生物を媒体として〔製造されて〕いることだ。これは微生物を培養して化学調味料の原料を発酵させる製造法〔発酵法〕だ。

 具材の中には旨味調味料、とりわけ蛋白加水分解物(HVP)や酵母エキスも含まれている。蛋白加水分解物とは蛋白質が塩素酸または酵素で加水分解されてできたものだ。ここには前述した酵素が動物、植物または微生物由来かどうかという重大な問題点がある。

 粉末エキスについても当然配慮がなされるべきだ。粉末エキスは、ローストチキン、チキンカレー、チキンスープ、バクソ〔肉団子〕、バーベキューなどの様々な味を〔ラーメンに〕加えており、確かにインスタントラーメン製造における主成分となっている。

 香味料の重大な問題点はその由来にある。動物由来ならば、種類や賭殺方法が明らかにされるべきだ。人間の身体の〔一部である〕毛髪または他の部分に由来している香味料の使用も、状況は明らかにハラムだ。

 その他の成分〔で問題なの〕はサラダ油だ。これは動物由来または動物性脂肪が含まれるならば問題になるといえる。ソーセージ、揚げニンニク、乾燥チャベ〔唐辛子〕などの動物由来の成分が使用されている、固形食材や具材を含む場合も同様だ。

 ケチャップやサンバル(訳注2)に関わる〔問題〕もある。ケチャップには旨味を加えるために、香味料、グルタミン酸ナトリウム、鶏がらブイヨンなどがしばしば使用されている。一方、サンバルには混合物の安定を保つために、動物由来でもある乳化剤が使用されている。

 着色料、保存剤、旨味調味料などの化学成分の含有量も多いため、人々に対してインスタントラーメン〔の消費〕にはさらに注意を払うように呼びかける。たとえ関係団体が安全であることを証明していても、消費パターンについては度を越して摂取しないなど、分別を持ち、慎重になってほしい。

 あなたが摂取するインスタントラーメンのハラル性が確かに保証されるように、インドネシア・ウラマ評議会(訳注3)の食品・薬品・化粧品審査会(LPPOM MUI)などの、公式な団体のハラル証明書を取得しているインスタントラーメンを選ぶべきだ。イスラーム教徒には、よい食品で、もちろんハラル性が保証されているものを消費することを強く勧める。
【Yusuf assidiq記者、諸資料】


訳注
1) ハラル: イスラーム法によって許容されている行為、摂取物
2) サンバル: 唐辛子、トマト、ニンニク、食塩などをすり合わせて作られた辛味調味料
3) インドネシア・ウラマ評議会: 宗教学者が様々な問題に対し、イスラーム法に基づいた見解を示す官製のイスラーム法学組織

(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:li1001221kk)

原題:Mengetahui Titik Kritis pada Bahan Mie Instan
http://koran.republika.co.id/koran/52/102275/Mengatahui_Titik_Kritis_pada_Bahan_Mie_Instan



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