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インドネシア語新聞翻訳 2009年12月23日（水） 【レプブリカ紙】 イスラームは母に対する敬意の念を教える〔12月22日の母の日に寄せて〕 【ジャカルタ】 イスラーム教徒の母親に対する献身愛は、これまでの母親の無私の愛に対する感謝の気持ちの現れだ。アイシヤー（訳注1）中央指導部のシティ・ハママー・スラトノ総裁によれば、子供というものは常に母親の無私の愛を思い出し、奉仕することでそれに応えるべきだという。 同総裁は次のように述べた。母親の無私の愛とは、妊娠に始まり、出産、愛情と育みに満ちた子育てへと続く。「子供は常に母親の立派な働きと無私の愛を覚えている。子供はいつの時代も母親の愛情に応えて奉仕するべきだ」火曜日（12月22日）にジャカルタで、同総裁は母の日（訳注2）の記念行事に関連してそのように述べた。 同総裁によれば、イスラーム教徒の教育は確かに母親の専売特許ではないが、母親と子供の関係はかけがえのないものだという。母親は全ての無私の愛に対する見返りや自己の利益を求めないが、子供は母親に対して敬意の念を持って奉仕することで、それに応えるべきなのだという。 インドネシア・ウラマ評議会（訳注3）のマ・ルフ・アミン議長は次のように述べた。イスラーム教徒はこれまで無私の愛を注いできた母親に敬意を表し、奉仕するべきだ。「イスラームは母親を高く評価している。それだけでなくイスラームは母親を敬意ある立場に位置づけている」 それどころか、預言者ムハンマドは、誰に敬意を表するべきかという位置づけについて尋ねられた際に、実例を挙げており、子供は母親に敬意を表するべきだと3度も述べている。3度も母親について言及した後に、ムハンマドは父親について口にしている。 同議長は述べた。これはイスラームが母親に並々ならぬ関心を払っていることを示している。したがって、イスラーム教徒は常に母親に敬意を表し、奉仕するべきだ。母親がすでに他界している人々は、常にお祈りするという方法で奉仕することができる。 同議長によれば、母の日の記念行事で母親たちの無私の愛を思い出すことは、素晴らしい行為だという。その記念行事においてずっと、宗教の規範に違反する活動はなかった。そのような記念行事の実施は基本的に禁止されておらず、インドネシアでは習慣的に行なわれてきた。 インドネシア・イスラーム布教協会（DDII）のアディアン・フサイニ議長は、母親の任務と役割はきわめて崇高なものだと言明した。したがって、母親の奮闘と無私の愛は常にいつの時代も思い出されるべきだ。アディアン議長によれば、母親の基本的な任務とは教育者および主婦としての役割だという。 「主婦および子供の教育者としての役割は、例えば大臣や国民議会の議員となっている母親または女性と比べても劣らない。それどころか、母親の主要な任務とは家族や周囲の人々の教育者としての役割だ」とアディアン議長は述べた。しかし、母親もしくは女性が教育を受けることは制限されてはいけない。 物だけではない 一方、国立イスラーム宗教大学のハッサン・バクティ・ナスティオン教授は、イスラーム信徒は母の日の記念行事に、花を贈るなどの形式にとらわれるべきではないとし、さらに次のように述べた。インドネシアでは習慣とはなっているものの、花を贈るのは西洋の文化だ。その行為は確かに誤りではない。 しかし同教授の説明によれば、イスラーム教徒が母親に捧げるべき具体的な行為があるという。母親を評価し、奉仕したいと願うイスラーム教徒ができることは、母親の全ての希望を実現し、母親に対する背信行為を1度たりともしないことだ。イスラームでは、母親に対する評価は花を贈るだけでは十分ではない。 その評価は物のかたちをしたプレゼントを贈ることでも十分ではない。アンタラ通信社によれば、同教授は次のように述べたという。母親の価値というものはあまりにも崇高で、花を贈るだけでは十分ではない。ましてや預言者ムハンマドも「敬意を表されるべき人」の質問に答えて、3度も母親について言及している。 【Rahmat Santosa Basarah. Ed:Ferry記者】 訳注 1) アイシヤー： 改革派イスラーム団体ムハマディアの女性組織 2) 母の日： 日本や欧米諸国では5月に祝われることが多いが、インドネシアでは1928年12月22日に女性に関する会議が開催されたことから、これを記念してこの日が母の日と制定されている。 3) インドネシア・ウラマ評議会： 宗教学者が様々な問題に対し、イスラーム法に基づいた見解を示す官製のイスラーム法学組織 （翻訳者:川名桂子） （記事ID:li0912231kk） 原題：Islam Ajarkan untuk Hormati Ibu http://republika.co.id/koran/14/97615/Islam_Ajarkan_untuk_Hormati_Ibu ISEA インドネシア語新聞翻訳 TOPへ ISEA TOPへ |