インドネシア語新聞翻訳
2009年12月19日(土)
【レプブリカ紙】

イスラーム暦元日の記念行事たけなわ

【スラバヤ】

 金曜日(12月18日)、祖国インドネシアの様々な町ではイスラーム暦1431年の新年が祝われた。宗教的儀礼活動で賑やかなのはモスクだけではない。数ヶ所の集落でも夜の反省会が開かれた。巡回パレードや散歩活動も行われた。

 スラバヤでは、ムハマディア(訳注1)とアイシヤー(訳注2)のスラバヤ・ンガゲル支部からおよそ5千名の参加者がンガゲル周辺の道を巡り、健康散歩活動を繰り広げた。その健康散歩活動には、ムハマディアの様々な学校の生徒たちに支持され、ムハマディア中央指導部のダーラン・ライス秘書役も参加した。

 健康散歩委員会のスゲン・プルワント委員長は、この活動はイスラーム暦の新年の訪れを重んじることの大切さを、社会の人々に広める役割があるとし、次のように述べた。「同時にムハマディアは、常に伝道活動および近代的なイスラーム活動を行なう役割を持つ。スラバヤ市を訪れた観光客にとっては、宗教ツアーに参加する機会にもなる」

 すでに水曜日(12月16日)の夜、スラバヤ、プチャンのムハマディア第4小学校の生徒は、イスラーム暦1431の数字を形作る数十本の蝋燭の火を灯して夜の反省を行なうことで、イスラーム新年の元日の訪れを象徴する〔会〕を開催した。

 スラバヤ、プチャンのムハマディア第4小学校のソリヒン・ファナニ校長は、その会はイスラーム新年の元日の訪れを貴重なものと思い、記念して祝うことの大切さをイスラーム信徒に広めるためのものだ、と述べた。

 その様な記念行事は、スラバヤのヒダヤトゥルッラー(訳注3)のヤー・ブナイヤ保育園と幼稚園でも行なわれた。〔イスラーム教育財団である〕ヒダヤトゥルッラー財団広報部のワーユ・プラセティア氏は次のように言明した。この活動は園児たちのためにイスラーム寄宿塾の敷地を清掃し、貧しい人々に施しを行ない、孤児を支援するなどの素晴らしい活動を行なうことで、このイスラーム暦1431年元日を迎えるべきだということを紹介するために行なわれた。

 また、スラバヤのアル・ファラー保育園と幼稚園の園児たちはこのイスラーム新年を記念して、善悪の行動が描かれた様々な絵画を持ち、周辺の道をパレードして回った。

 巡回パレードは、人の善と悪の行動を意味し、イメージする白もしくは黒一色の服装で行なわれた。その数百名の園児たちはパレード中ずっとタクビル(訳注4)も叫び、出会った全ての人々にイスラーム新年〔の訪れを祝う大切さ〕を伝えていた。

 「おじさん、忘れないでイスラーム新年を祝いましょう」園児たちは無邪気に言った。パレードが始まる前に、子供たちは聖なるコーランの戦利品の章第120節(訳注5)を読誦する劇を演じた。このような方法で、イスラーム新年の元日の意義を園児たちが理解することを期待する、とアル・ファラー保育園および幼稚園のシティ・ファウジア園長は述べた。

 一方、木曜日(12月17日)にトゥンギリス・ムルヨ村の住民は、自己評価の会(ムハサバー)を行なった。アルワビン・モスクでの夜の礼拝後、宗教的な沐浴でその会は始まり、彼らは深夜〔24時過ぎ〕まで起きていて礼拝を行なった。その後ひとりの指導者が助言と忠告を与えると、参加したほとんどの信徒が泣いていた、と参加者の一人であるバンバン・スブロトさんは述べた。それよりも前に住民、特に婦人の信者たちによって、彼女たちの住んでいる集落では宗教講話会が行なわれ、会の合間にはカシダー(訳注6)の歌も流れていたという。

 マラン市のアグン・ジャミ・モスクでは、数百名の信者と共に〔コーランの〕クルシー〔王座〕の節(訳注7)を360回読誦する、祈祷とズィクル(訳注8)の会が4時間に渡って開催された。人々の間にさらに大きな災いが起きるのを、回避することを狙いとしていた。

【Imam Budi Utomo, Erik Purnama Putra.ed:wardianto記者】

訳注

1) ムハマディア: 改革派イスラーム団体

2) アイシヤー: 改革派イスラーム団体ムハマディアの女性組織

3) ヒダヤトゥルッラー: 全国喜捨募集組織の一つ

4) タクビル: 「アッラーは偉大なり」と唱えること。礼拝の各動作を行う際には、この言葉が唱えられる。 また、犠牲祭や断食明けの大祭の際、その前夜にこの言葉を唱えつつ、子どもたちが地域を歩き回る慣習が行われる地域もある。

5) 戦利品の章: コーランの第8番目の章で、戦利品、戦争法および戦争に関する事がらについて触れられている。同章は75のアヤット(節)からなるため、記事にある「120節」は存在せず、記者が他の章句と間違えて記していると思われる。

6) カシダー: イスラーム的色彩が強く、曲調は明るい歌。女性が歌う。伴奏はルバナ(片面太鼓)やマンドリンで、近代的楽器(ビオラ、エレキギター、キーボード、フルートなど)が伴われることもある。

7) クルシー〔王座〕の節: コーランの第2番目の「雌牛の章」の中の255番目の節。アッラーの神の偉大さと限りない権威について触れられており、最も崇高な節といわれる。この節を読誦することで、神の恩恵が得られると信じられている。

8) ズィクル: アッラーの神を讃え、名を唱えること

(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:li0912191kk)

原題:Peringatan 1 Muharam Marak
http://www.republika.co.id/koran/174/96922/Peringatian_1_Muharam_Marak

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