インドネシア語新聞翻訳
2009年8月22日(土)
【レプブリカ紙】


インドネシア・ウラマ評議会のハラルのロゴを使用せよ

【ジャカルタ】
 インドネシア・ウラマ評議会(訳注1)の食品・薬品・化粧品審査組織(以下LPPOM MUI)は、ハラル(訳注2)証明書をすでに取得しているレストランや中小企業の経営者に対して、ハラルのラベルやロゴを添付するように呼びかけた。

 LPPOM MUIのムハンマド・ナドゥラトゥザマン・ホーセン所長は次のように述べた。MUIのハラルのロゴの添付によって、イスラーム教徒はハラル証明のある食品や飲料を摂取する宗教的義務を遂行する上で、迷いがなくなるだろう。

 「ハラル証明書があることで、信徒が食品や飲料を落ち着いて摂取できることを期待する」と金曜日(8月21日)に同所長は本紙に対して述べた。ハラル証明は食品、薬品、化粧品における製品のハラル性の状況を確認するために行われる。

 LPPOM MUIのルクマヌル・ハキム副所長は、次のように付け加えた。メーカーが持つハラル証明書は、消費者たちの心を落ち着かせることができる。同副所長によれば、ハラル製品の製造工程は、メーカーがハラル保証システムを適用することで保証され、維持されるという。

 ハラル証明書とは、製品のハラル性がイスラーム法に則っているかを明示する、MUIによる書面でのファトワ(訳注3)だ。製品のパッケージに政府関係機関からハラル・ラベル添付の許可を得ることが、ハラル証明書の条件だ。

 同副所長よれば、ハラル証明書は2年間有効だという。証明書が有効な間に〔ハラル製品の〕製造を維持するため、LPPOM MUIは会社にいくつかの規定を与える。まず第1に、メーカーはハラル証明書の申請前にハラル保証システムの準備をしなければならない。

 ハラル保証システムについての詳細は、LPPOM MUIが出しているハラル保証システム準備マニュアルに示されている。「第2に会社は、ハラル製品の製造実施を保証する上で責任のある、内部ハラル監査役(略称AHI)あるいはそのチームを正式に任命しなければならない」

 同副所長によれば、第3に会社は、LPPOM MUIが事前の通知なしに突然検査を行うことについても、快く同意しなければならないという。「第4に会社は、ハラル保証システム実施について、半年毎に定期的なレポートを作成する」

 ラマダーン(訳注4)月に関連して、MUIのファトワ委員会のモーラナ・ハサヌディン秘書役は、預言者ムハンマドの指示と模範に則り、ラマダーンの宗教的義務を行うように、社会の人々に対して呼びかけ、想起させた。

 「その中の一つが、本当にハラルである食品や飲料を摂取することだ。本当のハラルとは、MUIからのハラル証明書の添付といった物質的な意味においてのみのハラルではなく、完全なるハラルを意味する。すなわち、食品や飲料を手に入れる方法のハラルであり、一般的にはシャリア(訳注5)のルールの中で神のルールに見合うように、収入を求め、得ることを指す」

 モーラナ氏によれば、これまで多くの人々が食品を摂取し、収入を求める上で、ハラルではない方法(訳注6)に惑わされてきたならば、ラマダーンは人々が宗教の原点に戻り、その誤った生活の行動を見直す機会となることが望ましい。

 「そうすることで、我々はきっとアッラーの神から何倍もの恩恵を受けることができるだろう」
【osa記者】


訳注
1) インドネシア・ウラマ評議会: 宗教学者が様々な問題に対し、イスラーム法に基づいた見解を示す官製のイスラーム法学組織
2) ハラル: イスラーム法によって許容されている行為、摂取物
3) ファトワ: イスラーム法に基づく宗教学者の見解
4) ラマダーン: イスラーム暦9月 断食月
5) シャリア: イスラーム法
6) ここでのハラルでない方法とは、盗みや詐欺などを指す


(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:li0908221kk)

原題:Gunakan Logo Halal MUI
http://www.republika.co.id/koran/14/71042/Gunakan_Logo_Halal_MUI



ISEA インドネシア語新聞翻訳 TOPへ

ISEA TOPへ