インドネシア語新聞翻訳
2009年1月22日(木)
【メディア・インドネシア紙】


ウラマ会議でタバコに関する議論

 2009年1月24-26日にパダンで開催されるウラマ会議で、タバコをハラム(訳注1)またはハラル(訳注2)と規定するファトワ(訳注3)が議論される。しかし、インドネシア・ウラマ評議会(訳注4)は、人々の間で高まっている全ての要望にも配慮する予定だ。

 「ウラマ会議の決定を、全ての関係者に受け入れてもらうため、例外を設けずに全ての人々の意見に配慮する予定だ」昨日ジャカルタで、同評議会のコリル・リドワン議長はこのように説明した。

同氏によれば、タバコをハラムとする妥当性がその会議で議論される。「社会・経済的影響についても、もちろん考慮するつもりだ」と同氏は説明した。

 ウラマ会議は、イスラーム法に依拠し社会の諸問題について決定を下す宗教学者たちの協議の場だ。

 この会議には、国内、マレーシア、中東から宗教学者641名が出席する。

 このウラマ会議はユスフ・カラ副大統領が開会宣言をし、マフトゥー・バシュニ宗教大臣などの数名の大臣も出席する予定だ。

 「この会議の準備は、ほぼ完了した」とインドネシア・ウラマ評議会ファトワ部門のスンバル・グスリザル・ガザハル代表は述べた。

 昨日火曜日(1月20日)にジャカルタ・デザイン・センターで、タバコとタバコ産業について、客観的に意見を述べることをテーマとした討論会が、インドネシア農業青年部の中央執行委員会により開催された。

 その討論会の結論として、インドネシア・ウラマ評議会は、タバコをハラムとするファトワを出すにあたっては、慎重に行うように要請された。なぜなら、ファトワが出されてしまうとその影響は大きく、タバコを吸ったり、持っていただけでも罪になる。しかしコーランやハディース(訳注5)ではタバコをハラムとする論理はない。この問題について、宗教学者間で意見に相違がある。

 その討論会には、インドネシア農業調整委員会(略称HKTI)の全国指導部審査委員長のシスウォノ・ユド・フソド氏、インドネシア・タバコ工場連合組合長のイスマヌ・スミラン氏、財政省税関総局税政策部、第2タバコ税課長のスナルヨ氏、そして西ジャワ州チレボンの、チワリンギン・イスラーム寄宿塾管理者であるマクスム師が出席した。

 議論のとりまとめとして、タバコとタバコ製品産業は、国家経済に対して十分に大きな貢献をしたことが明らかにされた。


訳注
1) ハラム: イスラーム法によって禁止されている行為、摂取物
2) ハラル: イスラーム許容されている行為、摂取物
3) ファトワ: イスラーム法に基づく宗教学者の見解
4) インドネシア・ウラマ評議会: 宗教学者が様々な問題に対し、イスラーム法に基づいた見解を示す官製のイスラーム法学組織
5) ハディース: ムハンマドの言行録


(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:li0901223kk)

原題:Sidang Ijtimak Ulama Bahas Rokok
http://anax1a.pressmart.net/MediaIndonesia/MI/MI/2009/01/22/ArticleHtmls/22_01_2009_008_005.shtml?Mode=1



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