インドネシア語新聞翻訳
2008年5月17日(土)


西カリマンタン州、イスラーム暦1429年イスラーム・エキスポを開催

【ポンティアナック】
 西カリマンタン州は、イスラーム暦(注1)1429年イスラーム・エキスポを開催する予定だ。2008年5月24-31日、シンカワン市のクリダサナ・スポーツ競技場での第22回西カリマンタン州コーラン暗誦コンテストと同時に開催される。

 このイベントでは、西カリマンタン州、全世界のイスラームの繁栄の写真や歴史資料が展示される予定だ。その他に、西カリマンタン史のイスラームの軌跡についてのセミナーも開催される。

イスラーム・エキスポ実行委員長ウライ・ヘルワン氏は、金曜日(5月16日)にポンティアナックで次のように述べた。西カリマンタン州の写真展とイスラームの軌跡に関するセミナーが中心となる。「エキスポの写真展とセミナーは、コーラン暗誦コンテストが、イスラーム的な輝きに満ち、満足のいく仕上がりとなるように企画された」

 同氏によると、西カリマンタン州のイスラーム史跡の写真展では、西カリマンタン州各地(サンバス、サンガウ、ポンティアナック、ムンパワー、ランダク、シンタン)にある王宮や改宗者が住んだ地域の歴史、そして西カリマンタン州イスラーム教徒の、オランダと日本の植民地支配に抵抗する闘いの軌跡の写真が展示される。

 世界を舞台としたイスラームの繁栄のみならず、世界のイスラーム教徒の戦い、イスラームの歴史的価値を持つ世界のモスクの写真も、展示される予定だ。

 一方、西カリマンタン史を舞台としたイスラームの軌跡に関するセミナーには、講演者としてシャリフ・イブラヒム・アルカドゥリー博士(タンジュンプラ大学、政治社会学部教授)、アーマッド・ザイム博士(インドネシア・ウラマ評議会《注2》西カリマンタン支部長)、ヤクシャッラー・マンスル氏(ボゴール伝道師)が参加することになっている。

 ヘルワン氏は次のように述べた。第22回コーラン暗誦コンテストの委員長で、シンカワン市長でもあるハッサン・カルマン氏は、このコンテストにあわせたイスラーム・エキスポの開催を歓迎しており、シンカワン市やサンバス市の華人に関する歴史をテーマとするイスラームの軌跡に関するセミナーで、メインの講演をすることに意欲を示している。

 歴史上、イスラーム教徒の華人と西カリマンタンの人々の間には古くから交流があり、鄭和(注3)が航海の途中、1407年サンバス沿岸の港に寄港した際の文化的な交流は、特に意味をもった。

【ant記者】

注1) イスラーム暦: ヒジュラ暦とも言う。預言者ムハマンドがメッカからメディナに移住した622年を紀元とする。月の運行を基本とする太陰暦で1年が太陽暦より11日短い。今年(西暦2008年)はおおむねイスラーム暦1429年に相当する。
注2) インドネシア・ウラマ評議会: 宗教学者が様々な問題に対し、イスラーム法に基づいた見解を示す官製のイスラーム法学組織
注3) 鄭和: 明の皇帝の命令により、15世紀初めから航海をし、世界各地に寄港した提督。イスラーム教徒であったとされている。


(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:li0805171kk)

原題:Kalbar Gelar Islamic Expo 1429 H
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=334270&kat_id=6



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