インドネシア語新聞翻訳
2010年3月31日(水)
【レプブリカ紙】


マレーシアにおけるイスラーム関連出版物の隆盛

【ジャカルタ】
 インドネシアのイスラーム関連出版物の出版社および著者は、アフィファー・エミール氏(53歳)に感謝してもいいだろう。マレーシア人とトルコ人を両親に持つこの女性を通じて、インドネシアの出版社が出したイスラーム関連出版物が多くマレーシアで流通しているのだ。

 同氏はこの事業をアルマス・キタブ社を通して行っている。同社は彼女がオーナーになっている取次販売店で、インドネシアで出版されたインドネシア人著者による本、およびインドネシア語に翻訳された中東のウラマ(訳注1)たちの作品を取り扱っている。

 マレーシアのクアラルンプールにあるプトラ・ワールド・トレード・センターで開かれた、第29回クアラルンプール・インターナショナル・ブックフェアの会場で本紙と会った同氏によると、先週末、彼女はインドネシアの出版社から出された正規出版物だけを輸入したという。

 「というのは、それらの本は表紙や外観も内容も素晴らしいからです。言語もマレーシア人にとって理解しやすいものです」と彼女は語った。彼女は最近の2年間に、約500タイトルの本をインドネシアから輸入し販売したと語った。

 同氏は、現在、各月平均30タイトルの新しい本をインドネシアからマレーシアに入れている。1タイトルにつき当初は30部ないし40部だけだったが、今では、その数は200部から300部になっている。

 中には500部に達する本もあると言う。アルマス・キタブ社は今日までにインドネシアの10社以上の出版社と提携契約を結んでいると彼女は語った。

 同社は、アル・マワルディ・プリマ社、アクバール・メディア社、カトゥリスティワ社、ウンブン社、ヒダヤー社、アル・コワム社、アル・アクワム社、チトラ・メディア社、ジヤド社、それにミザン社と提携している。「アル・カウトゥサル社とスランビ社とも提携の合意に達しており、あとは署名を残すだけです」と彼女は述べた。

 夫のオマール・マンスール氏と二人の子供ルトゥフィとアイマンに付き添われたアフィファー氏は、アルマス・キタブ社が輸入販売した本の多くは、イスラーム法学、信仰上の義務、預言者ムハマンドに関する話、自省、ムハマンドの言行録、神への祈り、神を讃えること、それにムハマンド流の治療法などに関するものだ、と語った。

 彼女がこの種の本を輸入しているのには理由がないわけではない。それは、この種の本がマレーシアのひとびとに一番求められているからだと彼女は語る。「そして、このような本が売れなくなることはないのです」

 彼女はインドネシアから輸入した本をセランゴール州にある彼女自身の書店で売っているほかに、ジョホール、パハン、クランタン、ペナン、クダ、ペラの各州など、マレーシア半島各地の50の書店にも卸している。

 マレーシアにあるグラメディア書店(訳注2)も、アルマス・キタブ社から本の供給を受けていると彼女は述べた。ビジネス上の必要性から彼女は一年に5回か6回、特にイスラーム・ブックフェアとジャカルタ・ブックフェアに出席するために、インドネシアを訪れている。

 今年3月19−18日に開催されたクアラルンプール・インターナショナル・ブックフェアに、アルマス・キタブ社はインドネシアの出版社が出した多くの本を展示した。いま多く興味を持たれている本は『治療者アッラー』と『薬なしの健康』だ。

 アフィファー氏によると、このブックフェアの展示の際にはこれらの本の著者、ブリリアントノ博士およびルスリ・アミン師を招聘したという。これは著者と会う機会をつくることと、3月26日と27日に行われる本のサイン会のためだった。


訳注
1) ウラマ: イスラーム教の宗教指導者、法学者
2) グラメディア: インドネシアの大手書店


(翻訳者:山本肇)
(記事ID:in1003311hy)

原題:Semarak Buku-buku Islam di Malaysia
http://koran.republika.co.id/koran/14/107476/Semarak_Buku_buku_Islam_di_Malaysia



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