インドネシア語新聞翻訳
2010年11月12日(金)
【レプブリカ紙】


卓越したイスラーム教育

【タンゲラン】
 インドネシアのイスラーム教育は、学生たちのモラルと人格を高める点において、すでに充分成功していると一般的に評価されている、とファスリ・ジャラル国民教育副大臣は、11月11日(木)南タンゲラン県のチプタット郡で語った。この2つの点を高めることはイスラーム教育機関の領域になっている。

 しかし、副大臣は、テクノロジーを駆使できるスキルと能力の向上に対する取り組みが必要だ、とも提案している。その他、イスラーム教育機関は学生たちに言語能力を身につけさせる教育を施すべきだ。アラビア語と英語だけに留まらず、他の国際的な言語も学ぶ必要がある。

 それによって宗教的学問と一般的学問とが互いに支えあうことになる、と副大臣は述べた。シャリフ・ヒダヤットゥラー国立イスラーム大学のコマルディン・ヒダヤット学長は、イスラーム教育機関の質はまだ高める必要があることを認めている。各イスラーム教育機関は、優れた次代の指導者を生み出す点でまだ最善を尽くしていない。

 学問、宗教、技能、創造性、そして能力の点で優れていると、他人と競い合うことができる。実際に、イスラーム教育はモラル、人格の陶冶、文化、自立性、そして社会的交流の点で優れていると彼は述べた。

 「この優秀さを、教育の実践者と政策に携わる人は最大限に活用すべきだ」とコマルディン学長は語った。この存在する可能性を最大限に活用するために、彼はカリキュラム、戦略、そして教育者の質の向上という改革を行なうことを奨励している。

 イスラーム教育のカリキュラムは包括的であり、かつ潜在能力の開発、宗教的な英知、モラル、そして社会的誠実さを統合することが要求されている。それに戦略と専門的なマネジメントに支えられたカリキュラムが求められている。テクノロジーの存在もイスラーム教育機関にとって見過ごすことのできないものだ。

 その理由は、近代的なIT能力が学生たちにとって避けることのできない必須のものになっているからだ。他の優先事項は教師の質の向上だ。教育の世界には教師が留意すべき永遠の資質がある。すなわち、教えることへの熱意、コミュニケーションの能力、教材を使いこなす能力、〔教育・授業〕方針、そして〔教える〕技術だ。

 コマルディン学長は、政府は〔教育に対して〕もっと大きく貢献すべきだ、と強く要求している。政府の第一の義務は教育の整備だ。彼によると、教育予算の増強はまだ充分ではない。これまで教育改革はいくつかの先進国において優先事項になっていた、と彼は説明した。

 例えば、日本では爆撃によって広島と長崎が壊滅状態になった後、政府が教育の質の改善に努力してきた。同様のことがシンガポールや韓国など、アジアの他の国々でも行なわれた。「インドネシアも真剣に取り組まないと、取り残されることになる」

 マランのマウラナ・マリク・イブラヒム国立イスラーム大学のイマム・スプラヨゴ学長によると、イスラーム教育機関の質は当該機関の指導者によって決まる。「鍵は指導者にある。指導者が立派であれば教育機関もそれにつれて良くなる」と彼は断言した。

 ビジョンを持ち、改革を実行する能力もある指導者は、イスラーム教育機関を立派にすると確信されている。犠牲的精神とリスクを取る心構えも必要だ。彼は自身が指導しているイスラーム教育機関を示した。

 マランの国立イスラーム教高等教育機関の地位を、マランのマウラナ・マリク・イブラヒム国立イスラーム大学へと改組するにあたっては、内部的にも外部的にも障害があったとイマム学長は明かした。内部的な障害は、当時有能な教育人材が非常に少なかったことだ。

 一方、外部的には官僚主義がそのプロセスを進めるうえで障害となった。

(翻訳者:山本肇)
(記事ID:ed1011121hy)


原題:Pendidikan Islam Unggul
http://koran.republika.co.id/koran/14/122951/Pendidikan_Islam_Unggul


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